花燃ゆ 第三十七回「夫のわすれがたみ」感想 気がついたら明治維新が終わっていた大河。

humi_catch

鳥羽伏見の戦いが始まったと持ったら30秒で明治維新という荒技に、動揺するTLがあんまりおもしろかったんで、togetterでまとめてみました。

【本編より】鳥羽伏見の戦いから藩籍奉還までを一回に詰め込んだ花燃ゆ。荒ぶるTLをまとめてみた【おもしろい】

リアルタイムに見ていたら、鳥羽伏見の戦いが「始まった」と、「終わった」が混在して流れてきて失笑しました。

togetterの編集の仕方がわかりましたし、終盤に向かってこれからますます混迷の度を深めそうな底大河の記録をしっかり取っていきたいと思います。

これ以下の大河がもう二度と出ないようにとの祈りを込めてな。

では本編を見ていきましょう…

スポンサーリンク
ad

美和、辰路母子と一瞬の巡り会い

●美和は京都に旅立ち、鳥羽・伏見の戦いで荒む京都をさまよい歩き、亡き夫久坂玄瑞の遺児を探します。

長州藩の京都本陣では、楫取元彦が美和が京都に来ていること、久坂玄瑞には芸妓との間に隠し子がいたことを知って愕然とします。

なぜか長州本国の殿も都美姫から事情を聞かされて美和の事を心配中。目眩で倒れちゃったけど、これは別に美和のことが心配で倒れたわけではありません。お年で健康を損ねている描写です。

●銀姫も美和の身を案じています。長州の最重要人物、久坂美和のことを、藩主家族がみんな心配しています…ってところでOP。あ、OPに稲妻の効果音が追加されてますけど、これはなんだ? 稲妻のように歴史が流れましたヨロシクってことか??

●美和は女性に狼藉する脱藩浪士を咎めた事でトラブルに。そこを助けてくれたのがなんと辰路さんでした。

美和は気がつきませんが、辰路の方は美和が自分の子の父親の正妻であることに気がつきます。

夫の子を見つけたら、その子をどうするつもり? とさりげなく問う辰路に「引き取れという人もいて」と無防備に応える美和。

それを聞いた辰路さんは最後まで正体を明かさないまま、美和を長州本陣に送り、別れていきます。

●本陣では楫取におもっきり怒られます。

高杉が死んでから妙に距離が近づいていく美和と楫取…いちゃいちゃしてるように見えるんですが、まだ寿姉様は死んでませんから…

こと恋愛に関しては、妙に気持ち悪い描写が多いこのドラマ、

松蔭との疑似恋愛関係
吉田稔麿との淡いイチャイチャ
入江兄弟の近親相姦かってなくらいの距離の近さ
高杉夫妻との妻妾同居みたいな暮らし
楫取元彦と再婚をまだ妻である姉が死んでないのにさりげなく匂わせていく無神経さ…

美和って(以降自粛

●で、いちゃいちゃしたあげく、遺児探しを諦めて帰国する美和。

え、いったいお前は何をしにきたの????

いや、なんかの伏線なんでしょうけど、それにしてもさ…

超スピード解決明治維新

●美和の安全が確保されたので、鳥羽伏見の戦いです。

ここから明治維新に向けた戊辰戦争が始ま……らない

鳥羽伏見の戦いが30秒で終わり、その一分後、まるでこの戦いに勝ったから明治維新が成った、といわんばかりのスピードで明治になります。

37回が描いたのは、鳥羽伏見の戦いから藩籍奉還までのようなので、ここで年表を簡単にまとめてみます。

例によってwikipediaのコピペすが、

1988年

1月3日 (慶応3年12月9日)王政復古の大号令、小御所会議
1月27日 (慶応4年1月3日)戊辰戦争: 鳥羽・伏見の戦い
1月28日 (慶応4年1月4日) 戊辰戦争: 阿波沖海戦
3月16日 (慶応4年2月23日)戊辰戦争: 寛永寺で彰義隊結成
4月6日   (慶応4年3月14日) 五箇条の御誓文
5月3日   (慶応4年4月11日) 戊辰戦争: 江戸開城
5月11日 (慶応4年4月19日) 戊辰戦争: 宇都宮城の戦い
6月10日 (慶応4年閏4月20日)戊辰戦争: 会津戦争
7月4日   (慶応4年5月15日)戊辰戦争: 北越戦争
6月22日 (慶応4年5月3日)戊辰戦争: 奥羽列藩同盟成立
7月4日   (慶応4年5月15日)戊辰戦争: 上野戦争
7月8日   (慶応4年5月19日)戊辰戦争: 北越戦争、長岡城陥落
8月4日   (慶応4年閏6月16日)戊辰戦争: 磐城の戦い
9月15日 (慶応4年7月29日)戊辰戦争: 二本松の戦い、二本松城が陥落
10月12日(慶応4年8月27日)明治天皇即位大礼
10月23日(慶応4年9月8日/明治元年9月8日)元号が慶應から明治に改元
12月4日  (明治元年10月21日)戊辰戦争: 箱館戦争

1869年

1月27日(明治元年12月15日) 旧幕府軍が「蝦夷共和国」を樹立 
5月9日  (明治2年3月28日)東京奠都 :明治天皇が東京に到着。
6月27日(明治2年5月18日)箱館戦争終結
7月25日(明治2年6月17日) 版籍奉還が成る。

そう、もう明治2年なんですよ!

1868〜1869年の激動っぷりは脳内補完しといてねってことでしょうか。すごいはしょりっぷり。

美和ちゃんが一張羅着て上司の子供の食育に御城の中庭の畑にいたころ、日本中が血みどろになっていたんですよ。

それが悪い訳でもないですし(そういう立場の女性だったんですし)、戊辰戦争を全部描け!とはいいませんが、これだけの血を流して明治維新は成ったわけで、それを30秒ですっとばし、ナレでのフォローもなしって、あまりにも先人への敬意が不足してませんでしょうか??

明治維新、日本の近代化は予定調和であり、日本は早めに取りかかったから先行者利益ですんなりいけた、と製作が思っているとしたら大間違いで、この時期の日本のがんばりはすさまじかったんです。

そんでここまでがんばっても日本は貧しい国だったし、第二次世界大戦では負けたし、列強と呼ばれるようになって久しい現在も、一人当たりのGDPでは日本は27位なんです。

明治維新がなかったら、失敗していたら、今私たちはどうなっていたか。

新政府を先導した薩長土肥の苦労なんて、肥前以外は関ヶ原に仕込まれてたんですよ。江戸期を通じての苦労ですよ(肥前は江戸末期にものすごく苦しみ、藩士が血を吐きながら勉強して肥前の国力を上げました)。

だからこそ面白い幕末という時代を多くの人が愛しているのに、それをこんなドラマで釣りやがって(怒

もうあと2年、幕末が見られないと思ったら八重の桜のDVDをポチってしまったじゃないか!

新しい時代が幕を開け…

●イベントごとは大幅にスルーしましたが、とりあえずまじで明治です。明治新政府の苦労と激務は、木戸孝允になった桂小五郎と楫取元彦が連日泊まり込みで政務を片付けているという描写のみです。

しかもそこに幾松が訪ねてきます。飽くまでついで描写、木戸公、まじで浮かばれないよね…

しかし、幾松の雛形あきこさん、超お綺麗。

売れっ子の芸者風でありながら聡明そうでもあり、あとこれがすごく大事なんですが、ヒガシとすごくお似合いです。

この二人で桂小五郎主役の幕末ドラマで良かったのにね…

●楫取は幾松に久坂の子の事を訪ねますが、幾松も知りません。美和の言葉に警戒した辰路さんは、誰にも知らせずに行方をくらましたようです。

木戸は、楫取に久坂の子のことを話さなかったことを詫びます。

●長州では大殿がお倒れになり、奥の実権も都美姫から銀姫に移りそう。潮と銀姫がその算段をしており、銀姫が奥を掌握したときは美和が奥を取り仕切ることになりそうな気配。え? えええええ???

美和は天璋院(篤姫)が大奥を閉じた事を聞き知っていて、銀姫に奥御殿もまた変化するのではないか、ということを伝えますが、ついに都美姫から奥御殿を奪えそう、とウキウキしている銀姫には取り合ってもらえません。美和の言葉は想定外すぎて、銀姫としては耳にいれたくないんですね。

●その頃、楫取は体調を崩した大殿から、長州に戻って殿の側近くに使えるよう手紙をもらいました。

激務に苦労する木戸ヒガシは楫取を引き止めますが、楫取は「諸藩にも新たな地固めをする人間が必要」と言って、新政府の職を辞して長州に戻る事を決意します。

楫取が戻ってくることになり、多くの人が安堵し、殿も「お前が戻ってくれたんじゃ、これでもう少し働けるであろう」と大喜びしますが、美和の最初にして最後の男だからって、下駄を履かせすぎじゃないですかね…

しかも病床の殿に、楫取は版籍奉還(領地と領民を天子様に御返しする)の策を奏上します。

ええ、もう版籍奉還なの!! しかもなんで楫取が殿にそんなことを申し上げてんの!! なんかもうびっくりです。

楫取よりも上席の家老はもう残っていないのかー!

そろそろラストのそうせい

●まもなく、木戸が正式に版籍奉還の許しを求めて長州にやってきます。

楫取元彦に話を聞き、すでに決心を固めていた敬親公は落ち着いていましたが、跡継ぎの元徳くんは大ショック。「家臣をあつめて協議を…」と殿様に訴えます。しかし敬親公は「それには及ばぬ」と元徳を止め、木戸に「そうせい」と告げるのでした。

これまで聞いた事もないような重々しい「そうせい」に家臣たちは深く頭を下げます。

そろそろ大殿とのお別れも近づいてきましたね…

●版籍奉還後、藩主は知藩事としてまた長州の地を天子様より改めてお預かりすることなると聞いた銀姫は、「なにそれ、聞いた事ない。興丸は長州の知藩事に間違いなくなれるの? どうなの?」とパニックを起こして…と、美和は楫取に話します。

あ、書き忘れましたが、敬親公はこれを機会に隠居し、元徳君に知藩事の地位を譲る事にしています。銀姫は予想していたのとは違う未来に混乱しているんですね。

でもこれはこれでリアルな反応の表現じゃない?参ったのは、やはり楫取&美和ですねー。

こやつらはすでに長州を支配下に納め、これからは新しい日本国を手に入れんと画策しています。

楫取は「これからはすべてが変わる。新しい日本国を一国も早く作らねばならぬ。高杉はお前に新しい日本人を育ててほしかったんじゃろ」と応えますが、美和は急に謙遜しだして「私には無理です(笑)」なんて言い出します。

で、ここから今回のアレ。

「久坂の子を京で見つけられなくて良かったと思っています。育てる覚悟が持てません。兄上には恥ずかしいところをお見せして(「あの世であったら、私に何も残してくれなかった久坂に文句を言ってやると、愚痴る美和は演出のお気に入りだったようで、ここで3回目のリピート回想が入る)」

お前も一人の女子じゃな」と急に美和を女扱いしだす楫取。

あー再婚フラグねー。ここで楫取は美和を女として意識しだしたってことねー(棒

●腐る美和に、楫取は、久坂は何もお前に残さなかったか? と問いかけます。美和は久坂が自分に語った言葉を思い出します…

久坂「誰でも自由に志を立てられる国、みんなが夢を見られる国を作りたい」ほわわーん。

楫取「その国こそ新しい日本国。世話ぁない。新しい日本人を育てて見ろ。お前ならできる

美和の心の中に、寅兄が、久坂が、高杉晋作が現れて、回想で美和を後押ししてくれます。

楫取「これからは俺が側にいてお前を支えてやれる

………えええええ??? まだ寿さんは死んでませんよ???

●急にいちゃいちゃしだした二人は、まずは長州が新しい時代を生き抜けるよう手を取り合って協力していくことになりました。

美和さんは「まずは奥から。奥が変われば御城がかわる。女が変われば男も変わる」なんていっちゃって、なんでお前はそんなに調子がいいんだよ!!

どうも美和さんは楫取の言葉で納得したようで、明治という新しい時代を元気いっぱい生きる事にしたようですよ…

歴史教育の重要性

「花燃ゆ」は、日本人の歴史認識をメディア支配によって変えようとしている中韓の陰謀ドラマ説を唱えている私としては、自説の正しさを証明するかのような劣化を見せる「花燃ゆ」の展開にほくそ笑んでい……るわけねーだろ!!!

歴史を現代の人間が、映像で再現する事によって、いろんなことがわかるんですよ。いろんな見方ができるようになるんですよ。

その発見が、歴史ドラマの一番のエンターテインメントなんです。

だから真摯に描いて欲しい、それを見たいの。

別に美和さんの男遍歴はどうでもいいんですよ…

いや、美和さんが実の兄、兄の弟子、夫の兄弟弟子、姉の夫と遍歴してた、待賢門院たまこ様も色あせるようなすごい女だったら、それはそれで違うドラマになり、私もかぶりつきで見たと思うんですが、単にいちゃいちゃして視聴者を不快な思いにさせるだけで、なんのこやしにもならんですわ…

そういえば、以前「江」の時、ホラー系レディースコミックで有名な魔木子さんが、便乗した作品を発表していましたが、そっちの方がよっぽど面白かったことを思い出しました。

信長が死後、江に乗り移ったことで、江は●乱な女に育ち、男たちを虜にする。信長なので軍事的才能もあり、家康に天下を取らせたのも江に乗り移った信長。

しかし江は、再再婚相手の秀忠をやがて真摯に愛するようになり、その愛が江自身の自我を育てる動機となる。

やがて江は信長の支配から脱して浄福を得て死ぬ…という内容なんですけど、多分このエロシーンをのぞいたところが、「江」でやりたかったところなんだと思います。

でもこれはレディースコミックだから面白いんであって、大河ではちょっと無理じゃないでしょうか。

大河はそういうとこで勝負しちゃいけません。

大河とは王道なのです。正面から正々堂々歴史を描く事が許されるのは、そう簡単なことじゃないんですよ。それを自分から捨てるな。

というわけで、あと少し。あと少しの我慢ですよ皆様。アデュー!

スポンサーリンク
ad

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
ad