高良健吾よ、輝け。功山寺挙兵の予習。

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予習としてますが、復習になってしまうかも、いや復習にすらならないかもしれない。

数々の歴史イベントに際して、8:40頃に「お楽しみは次回だ!」と言わんばかりに出陣→次回のアバン内30秒で終了、という演出を繰り返して、日本中の心ある視聴者をずっこけさせてきた「花燃ゆ」。

今回の功山寺挙兵、回天義挙と呼ばれる高杉晋作のクーデターもそうなっちゃう気がしたんですけど、NHKの公式サイトを見るに、高杉晋作最大の見せ場としているようで、スチールも豊富ですし、一応ちゃんと描写されるだろう、という前提で、期待を込めて予習したいと思います。

これまで「美坊主姿」が最大の見せ場だった高良高杉が咲くか? 輝くか??

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功山寺挙兵とは

攘夷を実行して異国に打ち払われ、8.18の政変で京都を追われ、復帰を図って起こした禁門の変で敗れて朝敵認定され、攘夷の報復にきた4カ国連合にさらに打ち払われ、幕府の征討軍3万に取り囲まれるという、崖っぷちギリギリに追いつめられた長州藩。

なまなかな危機ではありません。

つまり、日本(幕府・朝廷・諸藩)+ 英仏米蘭 VS 長州藩

この大変な事態に、藩政を握ったのは幕府への恭順を唱える椋梨さまたち恭順派(高杉いわく俗論派)。

恭順派は、幕府の長州征討軍3万を後ろ盾に、この危機を招いた責を問うとして攘夷派を次々拘束し、粛正します。

このままだと長州が、いや、日本の攘夷運動が消される…その危機に立ち上がったのが、高杉晋作でした。

亡命先の九州から帰国し、下関の長府毛利家の菩提寺・功山寺でたった87人で挙兵。

下関で挙兵して物資を調達し、三田尻、そして大田・絵堂の戦いで、長州正規軍を破り、クーデターを成功させて長州藩内の幕府恭順派(俗論派)を一掃させた高杉は、藩是を攘夷で統一します。

若干26歳の高杉晋作に率いられた100人足らずから始まった反乱が、領民や、藩内で日和見をしていた諸隊(火兵・砲兵を中心とした藩士+民兵の混合軍)の支持を得て、長州藩正規軍を破って事態をひっくり返す。

そしてそれが徳川幕府の瓦解の明確な始まりになるという、中2の妄想が現実になっちゃったみたいなのが史実なんだから、歴史って恐ろしいですね…

長州男児の肝っ玉

攘夷以来負けに負け続けた、もっと言えば、織田信長に勝てず、豊臣秀吉に恭順して以来、関ヶ原の戦いでは西軍のお飾りの大将に担ぎ上げられて負け、120万石を30万石弱に減封されるという大変な辛酸をなめたところから、幕末になっても過激な攘夷と言われてなかなか他藩の支持を得るところまでいけず、一人負けしていた長州毛利家が、この高杉晋作の挙兵を切っ掛けに運命を乗り換えます。

高杉晋作はこの時若干26歳。

この翌年の第二次長州討伐(四境戦争)で幕府を破り、翌々年27歳で肺結核で病死してしまう。まさに幕末を駆け抜けたと言っても過言ではない、最強の永遠の14歳であります。

幕末スターといえば、将軍から下級武士まで数多いですが、高杉晋作のかっこよさはちょっと群れを抜いてますね。

伊藤博文(才能あるパシリ。後の日本国初代首相。花燃ゆでは劇団ひとりさん)
動けば雷電の如く発すれば風雨の如し、衆目駭然、敢て正視する者なし。これ我が東行高杉君に非ずや…
(意訳:行動すれば雷のように鋭く、ものを言えば嵐のように周囲に影響を与える。誰も叶うものはいない。それが高杉晋作君である)

中岡慎太郎(龍馬と一緒に暗殺された土佐藩士。龍馬伝では上川隆也さんがかっこよく演じていました)
胆略有り、兵に臨みて惑わず、機を見て動き、奇を以って人に打ち勝つものは高杉東行(晋作)、是れ亦洛西の一奇才
(意訳:肝が据わっていて度胸があり、軍を動かすときは迷わず、機会を見逃さず、素早い。普通の人が思いつかないような常識外の方法で人に打ち勝つ、大変な才能のある人物)

と、同時代の人の言葉からも、行動力と胆力の塊で軍事的才能の持ち主、気概のある人だったことが伝わってきます。

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ひたすら美しく孤独な高良高杉

こんな高杉晋作は、幕末の快男児として颯爽と描かれることが多いのですが、以前は美形枠ではなかったと思います。爽やか且つ豪傑っていう印象。38年前の長州大河「花神」の時は中村雅俊さんでした。

ところが、最近の過去作品での高杉というと、龍馬伝の伊勢谷友介さんなんですよね。

伊勢谷高杉は、強く美しく、繊細で粋で、どこか影のある、凄まじくかっこよい高杉晋作で、福山雅治が坂本龍馬だと全体的な顔面偏差値の底上げの必要が出て来て、高杉晋作もこうなるのか…とびっくりしたんですけど、でももうあれは眼福の域だったし、許されるんじゃないでしょうか。というか新鮮でした。

高杉晋作の造形をこっち方向に変えたのは「銀魂」だと思いますが、そう思うと「銀魂」さまさまですね。

高良健吾さんは、伊勢谷さんの美しく繊細な高杉晋作を引き継ぎつつ、ちっこくて強くて暴れん坊だが孤独さを抱えている、という複雑な高杉を丁寧に演じていました。

高良高杉が切なかったのは、松蔭のことは非常に尊敬しているけれど、他の村塾仲間のようにべったりと依存することはできない、というところ。

久坂と一緒に攘夷活動をしたい→いざしてみると久坂についていけない。

などなど、好きな相手に依存できない、一歩も二歩も先が見えてしまうが故に孤独というのが、高良高杉の特徴だったと思います。

(そんで嫁に夢中になるんだけど、それが黒島結菜ちゃんの演技で見ている方はがっくりっていう)

近代人でもないし、ちょっと不思議な個性の人でした。

高良さんは丁寧に演じてたんですけど、見ている方としてイマイチ感情移入できなかったのは、細マッチョ+着付けがなんかおかしくて、五月人形みたいに見えちゃったせいでしょうか。

こんなしょうもない理由で残念すぎる。

もっと腹にタオルを詰めておけば…!

しかしNHK公式サイトのインタビューにはかっこ良い戦闘中っぽいスチールがいっぱい。

甲冑も大変美々しく、お似合いで、あーずーっとこういうのが見たかったんだよね。

インタビュー 高杉晋作役高良健吾さん 輝ける瞬間 功山寺決起

歴史要素の飢餓ドラマ「花燃ゆ」で、ようやくお腹いっぱいになれる日がくるのか。高良高杉がどれくらい輝くのか。

裏切られてももう慣れたんで大丈夫。多分さらっと忘れられると思います。

と、リスクに配慮しつつ。アデュー!

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