41回「この玄関の片隅で」小川が大河に合流する。継ぎ目のない世界。

登場人物の脇の甘さが厳しく打ち返されてくる森下脚本ですが、視聴者も序盤の批判が全部返ってきているな…と思いました。

スイーツ大河→「スイーツに見せかけたハバネロ」「ティラミスの土台が泥」

イケメン大河→初恋の男はサイコパスに見せかけたスケコマシ、主人公自らの手で共に歩いてきた魂の伴侶を刺し殺してロス

歴史がない→今まで描かれなかった桶狭間後の今川家、気賀の撫で斬り、三河武士団シャワー

そして今回は小川大河が小川のまま、ついに大河ドラマに合流です。

しかも合流のネタは材木。

というわけで簡単レビューして見ましょう…

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後任というか、新しい教育係というか…

草履番の後任を一人前にすれば小姓に取り立てる、という榊原康政公との約束に張り切る万千代の元に現れたのは、中年の、あまり有能そうに見えない、むしろとっても鈍臭そうなおじさん…をノリノリで演じる本多正信でした。

どう考えても正信の入れ知恵を家康が採用した結果ですよね。

下足番から始めることで、家中復帰を快く思わない人間をかわすことができますし、正信も10年以上離れていた家中の様子を伺い知ることができる。

(という裏を容易に想像できるから、本当にうまいこと昨年を使っている今年の脚本ですよ)

当然、正信じゃなくてノブさんは、万千代の変顔プレスにも全く動じません。マイペース。

中年なんか物覚え悪いし、パッとしない男だし…と、万千代はノブさんに必要以上にイライラし、こんな無能に仕事を仕込まないと小姓にしないなんてはめられたんじゃ…と焦った挙句、榊原様に殿の批判をしてしまうという失態を犯してしまう。

しかし、ノブさんの観察眼と機転のおかげで、武田と戦が始まりそうなこと、織田から3000本の丸太を用意せよと無理難題を押し付けられて断れずに困っているという情報を手に入れることになります。

出世願望以外のネジが全部抜け落ちちゃってる万千代君はノブさんが眼中に入っていませんが、果たしてノブさんは再教育できるのか。ノブさんはあんまり気にしないで榊原様に軽くパスを出しそうなのが心配ですよ…

運命が巡って

万千代は、丸太なら井伊に命じて!その代わり初陣に連れて行って! と家康に自ら交渉して丸太調達500本を受注します。これが設楽が原に運ばれて、長篠合戦で用いられた馬防柵になるんですね!

井伊が林業を興すために直虎は龍雲丸と積極的な関わりをもった。それがついには政次の命を奪い、家をも失う原因になる。

しかし、井伊家が大きな代償を払って手に入れた木の切り出しのノウハウが、今度は滅びた家の再興のきっかけになる…という、もう巡り巡ってこうきたかって脚本です。

ずーっと小川でやってきた「直虎」が徳川を経由して、材木という産業をきっかけに、自然に歴史の表舞台に合流して行くのが本当に見事な脚本でした。

さらに材木を通して、直虎は近藤との絆を一層深めて信頼を繋げ、六左に武功をもたらします。ついでに万千代を諌め、家康に直接手紙を書いて八方を丸く収める。

この使いに立ったのが方久というのも見事でした。家康は康政を制して人払いして方久と石鹸し、方久は恨み言は一切言わずに使者の役目を果たしつつ、ついでにあやめ師匠の刺繍の売り込みに成功します。

「過去の恨みを抱き続ける贅沢は許されない」というたった一言があったから、直虎と近藤様の変貌と和解も、方久の商売優先も、家康の諦念も、ああ前に進むためなんだな、と受け入れられる。

そしてそれが継ぎ目のない、滑らかなストーリー展開を担保する。

いやーもーこれまでの脚本と演出の積み重ねが花開いた見事な回でした。

溜め回だけど、神回でしたね。

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