36回「井伊家最後の日」氏真の逞しさは癒し。オリキャラとゴールインという趣向は斬新だがどう見てもフラグ…。

35回は今週どっかで書きますね。

先に36回について、衝撃が消えないうちに書いておくよ…。

視聴者を殺す、殺人ジェットコースター大河、それが直虎。

多分、ちょっとドラマを覗いたくらいでは、アップダウンの厳しさがわからないではないでしょうか。今回を「スイーツw」と揶揄する人、絶対いると思うけど、そんなもんじゃねえわ。

スポンサーリンク
ad

清算

今川と徳川の和睦がなったことで、平和を取り戻しつつある井伊谷。政次を失い、家を失った次郎様は少しずつ傷を癒して行きます。近藤康用とも和解します。

近藤康用は自ら家来衆の預かりを申し出、しのちゃんが再嫁した松下家が虎松を養子に貰い受けたいと言ってくる。

事態が少しずつ、戦後の井伊家をどうするのか、という方向に動き始めるんですね。

(近藤殿の申し出はいずれ井伊が再興した時は家来衆を返しますよ、という意味で、次郎の手厚い看護への礼ですし、松下常慶は「虎松君に松下家を差し上げることが、人質を貰い受けながら井伊の言い分を通せなかったことへのお詫び。いずれ虎松が成長したのちは、井伊家の再興に全面的に協力します。その足がかりとして使ってください。でも松下家もよろしくね」と言っている訳ですよ)

明らかに風向きが変わってきた。

しかし次郎はすっかり無常感にとらわれてしまっていて、全く行動できません。

土地と民を守るために終わりのない戦いを繰り返すという、武家と政治の宿命を次郎は受け入れられなくなってしまったんですね。

直虎は、本当に政次がいたからこそ飛べた鳥でした。

南渓和尚はそんな次郎にお役御免を言い渡し、当主の座から下ろします。

次郎もそれを受け入れ、和尚と次郎と傑山ニキは、川奈の隠れ里、そして虎松がかくまわれている三河の鳳来寺を訪ねて井伊家を畳むことを告げて周ります。

之の字と虎松は全然納得せず、ものすごく怒る。しかし之の字は高瀬に、虎松は南渓和尚に言い含められて、表向きは次郎に従い、井伊家の清算を受け入れます(フラグ、フラグ)。

もう一人の主人公

引間(浜松)に越してきた家康くんは、うまいこと武田を出し抜いたと喜んでますが、嫁と姑の仲は芳しからず。

栗原小巻の於大の方がルリ子寿桂尼とはまた違う女傑オーラを放つの、本当にやめてええええってなるので、訓練された視聴者的にもナイスキャスティングです。震えがきます。

氏真ぼっちゃまは嫁の縁を頼って北条へ。振り切ったよいしょを品良く義父にかまして居場所をゲットするという文化人無双を発揮しはじめます。

この氏真の逞しさが癒しでしたね。

直虎が成長中は大きくくすぶっていた氏真は、直虎が足を止めたと同時に成長を始めました。

夫婦二人三脚で自分たちらしい生き方を模索する今川夫妻は、現実の伴侶を得られず竜宮小僧として人のために生きることしかできない直虎とはちょうど反対のポジション。

氏真は戦わずに家を残す道を探し始めますが、井伊家はこのあと直政に代替わりして戦いを始めるという対比。

氏真こそが直虎と背中合わせのもう一人の主役なんですね。

(こういう図象的な設計はドラマではすごく大事ですね)

家聞かな 名告らさね

こうして当主ではなく一人の尼に戻った直虎に、龍雲丸がプロポーズをするんですが、大河ドラマの主人公が、オリジナルキャラクターと正式にゴールインという斬新な展開には度肝を抜かれましたね!!

しかも、名前を教えてくれませんかね?って、なんという古典的プロポーズ。

求愛とその返事は、本名(諱)の名乗り合いという日本の古い風俗を利用しつつ、「ぬしの名は」で名前を聞かれた龍雲丸が今度は直虎に名前を聞くという回収ですよ。

しかも井戸端でキスですよ。

鈍感女子の直虎ちゃんと明らかに女慣れした龍雲丸のやりとりに拳を握りしめながら、

殿幸せになってください(号泣)という殿クラスタ的な立ち位置と、

その井戸端はどうなのかという、これまで井伊家を見つめてきた者としての思いと、

オリキャラとゴールイン、それはオリキャラ側の死亡フラグじゃ…というメタ思いでかなりゼェゼェしました…

さすが森下脚本。普通ラブシーンで視聴者をこんなに錯乱させられないから…!

三方ヶ原

次郎は還俗し、龍雲丸と結婚して一介の農婦となりますが、

お前はそんな平和なエンディングが許されるような玉じゃない

というツッコミを脚本自ら入れるかのように、武田信玄が北条氏康の死を契機にサクッと後継者である嫡男氏政と同盟を結ぶ下りの信玄サンバ、いうまでもなく最高でしたね。

武田と北条が和議を結んだことで、なぜか徳川家康は今川氏真夫妻に押しかけられることになります。家康相手に、あの上品なお姫様の春さんまでがガンガン笑顔で押し通して居座るの和みました^^

弱肉強食という戦国の厳しい掟と、開き直った弱き者の恐ろしさを巻き込みながら、サンバと三方ヶ原としかみ像への予感で視聴者を満腹にさせつつ、そこに高瀬ちゃんの間者疑惑を投げ込んで来るドS脚本は、今更ちょこっとスイーツを盛り込んだくらいでハバネロを隠せないことを逆手に取ってて素晴らしいな。

直虎においては、辛味をさらに際立たせるためのスパイス、それがスイーツ。辛い、でも面白い(中毒)。

スポンサーリンク
ad

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
ad

コメント

  1. mm より:

    ご無沙汰しております。

    >近藤殿の申し出はいずれ井伊が再興した時は家来衆を返しますよ、という意味

    表向きは、虎松は疱瘡で死んで井伊は跡継ぎがいない、直虎で途絶えることになっています。生きていることを知っているのは徳川とその仲介の松下だけなので、近藤の申し出は自ら窮地に陥れた井伊一族への憐憫の情ではないかと感じます。井伊が途絶えたからこそ、安心してその家臣を抱え込めるような気もします。

    • アンチョビ より:

      mmさん

      じゅんさんの演技がすごい変わって、死地から生還した人の顔になってるのがすごいですよねえ!! 
      史実との整合性をとったエピソードだと思いますが、ちょっと私は良い方に考えすぎたかな( ̄▽ ̄;) ご意見ありがとうございます!

  2. Annalena より:

    はじめまして!
    いつもtogetterの直虎まとめを楽しみにしています。水曜日更新が木曜日になり、木曜日が金曜日、金曜日が土曜日、土曜日が日曜日になるにつれ、ご苦労のほどが察せられ、大じゅぶかしらと、やきもき、心を痛めておりました。色々な問題はあるかと思いますが、少なくともアンチョビさんのまとめは私にとっては「お金を払っても読みたいもの」です。もし、どこか別の形で課金できる活動をなさっていらっしゃるのなら、興味がありますので、よろしければ教えて下さい。

    • アンチョビ より:

      初めまして^^
      励まし、ありがとうございます。
      後日有料コンテンツ紹介のエントリを改めて上げますので、その時はどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m