忠義者たち 其の五 矢沢三十郎 殿 深い絆と、生き別れ。

主従の「従」について語るシリーズ、今回はYAZAWA Jr.こと矢沢三十郎です。

三十郎は真田丸の中では珍しい「主君と生き別れる家臣」。しかも真田家の深い絆の故に別れと再会を繰り返すことになります。

画像転載元:nhk公式サイト

スポンサーリンク
ad

始まりと続き、終わり

ワンコ属性がわかりやすいとか、主君を操縦しないとか、家臣としての三十郎の特徴を色々考えてみて、何度も主人である源次郎とは別れさせられる、真田の血の深い絆の故に不本意ながら、というのことを書いておくべきなんじゃないか、と気がついた。

数多く描かれた真田丸の主従のうち、死別以外で主従が離れたのは、徳川家康の元を出奔した石川数正くらい?(信尹叔父上は別格なので置いておく)。

最初は矢沢頼綱の高齢を心配して沼田に返され、次に第二次上田合戦の折、もっとも信頼される家臣として主人を裏切ることを求められる。

これは今考えてみれば、大坂夏の陣での最後の、予期せぬ再会と、二人の本当の別れに効果を上げるためのものだったろう。

しかし、信繁と三十郎が果たす再会は救いの一つだった。

越後で別れて二度と源次郎の前に現れないのではないかと思われた三十郎が当たり前のように上野から呼び寄せられ、関ヶ原で引き裂くように裏切りを求められたあと九度山であっさり再会した(間に10年あるけども)。

だからこそ、源次郎と三十郎の別れと再会の物語に終止符が打たれたときは沁みた。

私はここで円の(縁の)途切れと物語の終わりを感じたのよね。

画像転載元:nhk公式サイト

三十郎についてはもういくつか語っておきたいことがあって、

主人をコントロールせず、サポートに徹するタイプの家臣であったのがすごく良かったとか、裏表のない誠実さとか、本多と真田のハイブリッド信政をぶっ飛ばす腕力とか、任されたことをきっちりやり遂げる胆力と有能さとか、

なんというか、人間として大変真っ当且つ有能に描かれていたと思うんですね。

YAZAWAシニアの血がいい塩梅に薄まって、「真っ当」で「強い」息子が生まれたなんてことを思ったりもするんですが、「真田丸」というのはつくづく傑出と欠落の物語というか、尖った人から死んでいく物語であったと思う。

傑出と欠落というと、やはり秀吉・治部が浮かぶんだけど、三十郎の主人である信繁は、彼らの系譜に連なるんだよね。

滅びの道を歩んだ主人公をもっとも慕った家臣である三十郎が、欠落の少ない、全き人間であったというのが私には面白かった。

史実の矢沢頼康は昌幸の従兄弟で、信之・信繁兄弟とは一世代上。

そう考えると、多分長老的な、重臣だったんじゃないかと思うけど、若い迫田さんが演じたことで、ドラマ本編を通してすごく近しい存在になったのが好きだなあ。

スポンサーリンク
ad
スポンサーリンク
ad

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA