真田丸 第四十五回「完封」レビュー〈1〉福島正則、おこう、信之、上杉主従。大戦を前にそれぞれの思い。

ここで終わったら、良い最終回だったで終われるのに。しかし未だ45回。もうわかってたことだけど、絶望感が・・しかし、目の前の祭りには踊らずにはいられない!だって今が最前線だし!!(と当時は思っていた)

というわけで、全50回を通して2回しかなかった胸のすく戦勝利回のうちの1回、大坂冬の陣真田丸の戦いの回です。

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前哨戦

●周囲を30万の徳川兵によって囲まれてしまった大坂城。もちろん丸っと全部囲まれているわけではありません。総構えの外には大坂方の前線基地である砦が複数あります。

●ある日、そのうちの一つ、木津川口の砦が徳川方の蜂須賀勢に急襲され、奪われてしまいます。

日をおかず、今福の砦も襲われます。幸村(信繁)は木村長門守に後藤又兵衛をつけて対応に当たらせますが、徳川の圧倒的兵力に今福の砦も敵の手の内に。

ここは完全に腰の引けた大坂方の兵士を鼓舞するため、又兵衛の兄貴が前に出て撃たれちゃうと頃が秀逸でしたね。

「下がって!」「撃たれてねえ!」「撃たれてますって!!」(打たれてました)

木村長門守がどんどん突っ込み力を身につけ、頼もしくなっていく。

●砦が二つ落とされたことで、有楽斎、大蔵卿の局は焦り、牢人たちを責めますが、幸村は落ち着いて戦況に変化はないと告げます。

徳川方は南側に主力を置いており、それを自分の出城、真田丸で迎え撃つと言う戦略には変わりない。

十分な準備を重ねてきた幸村は自信を深め、軍議の場でも充実しています。

●軍議の後、毛利勝永が幸村を呼び止めます。

木津川口の砦が奪われた時は明石全澄が城内に戻ってきている時、今福の砦は兵力を増強しようとした矢先に奪われた。内通者がいるのではないか、というのですね。

●毛利勝永は以前、幸村のことを「上田合戦では旗を振っていただけ」と揶揄していたとおり、情報通というか、ちょっとした噂からでも状況を整理できる人物として描かれます。

キャラ的には、元気でちょっと無礼で勝気で手に負えないけど仕事のできるおじさんなんですが、この人、大名時代はどんな様子で勤めてたんでしょうか。

叩き上げには見えないけど、ボンボンにも見えないですよねー。

いやまあかっこいいので、これくらいやつしてくれてて全然オッケーだと思います。はい。

内通者

●勝永から内通者の存在を示唆された幸村は、織田有楽斎を厨に呼び出し、これは他言無用に願います、と相談を持ちかけます。

ちょっと気弱な顔をして

実は勝つ自信が全くありません」
「織田信長公の実弟で、数多くの戦を体験した有楽斎様からみてどうですか?」

なんて、人誑しにもほどがあるよ源次郎!!(喝采)

●有楽斎の方は

「わしはいけるんじゃないかと思ってる」「弱気は禁物ですぞ」

と、扇で肩を叩いちゃったりして、有能な武将に本心を打ち明けられてまんざらでもない様子。まあそれだけじゃなくて、有楽斎がちゃんとした見立てを有していた人物ということも描写されてるんですけどね。

●しかしそんな会話から幸村は相手の懐にするりと入り込み、馬喰口の砦が手薄なのでこれから守備を増やすところ、と情報を噛ませる。

こういうところはうまいですね。さすがです、ミタニン。堺さんと井上さんも楽しかったろうなあ。短いシーンですが、井上さんの顔が全然違ってたよ。

●その夜内記から「馬喰口の砦が徳川方の手に落ちた」と報告を受けた幸村は、内通者が有楽斎であるという確信を深めます。

江戸では

●その頃、江戸には松が帰還して、源次郎の身を案じていました。さすがの松さまも、徳川の大軍を目の当たりにし、大坂城にいる源次郎がいかに瀬戸際にあるかを理解した様子です。

●そこに、福島正則、平野長泰がやってきます。

信之は福島正則が江戸に残っていたことに驚きます。

関ヶ原の時のように今回も先陣切ってるんだろうと思ったら、なんと大坂の屋敷にあった兵糧米を秀頼君に献じてしまい、大御所さまからしこたま怒られて、江戸留守居役を命じられたことのこと。

大御所さま、怒るだけで済ませるなんてなんて優しいのでしょうか(www)

●大御所様に怒られたのにも関わらず、この人たちときたら今度は大坂城の秀頼君に兵糧米を届けたいから伊豆守どの仲間になって!!なんていい出しちゃってとんでもないです。

いやもう秀吉公に恩をお返ししたい、秀頼公に何かして差し上げたい、今は徳川に使える身だけど!!という、切ないシーンなんですけど、めちゃくちゃでなんともおかしいww

しかし、源次郎のために、と信之に殺し文句を吐くあたりはなかなか恐ろしかったりもしますね。

●福島正則と平野長泰の誘いに心を動かされてしまった信之は、稲に気持ちを打ち明けます。

もちろん稲ちゃんは大反対。信吉と信政は徳川さまについて戦について言ってるのにひどい、それにどんなお咎めを受けるかわかりませんよ、と真田家のセコムとして稲ちゃんは立派に仕事をします。

●しかし日頃は稲ちゃんの有能な右腕であるおこうさんが、こればかりはと真田の女に戻り、信之の味方についてしまうんですね。

史実ではおこうさんの弟、つまり昌幸の長兄真田信綱の息子が大坂方の真田信繁の元に馳せ参じてしまっていたそうなので、その辺りを反映したものかも。

●おこうさんが、蔵に残った蕎麦をざっと換算し、蕎麦がきにすれば1000人で毎日食べても一ヶ月はもつ、なんて言うので、あー私はそんなに蕎麦ばっかり食べられないですごめん!って思いました。

ごめん蕎麦はそこまでは好きじゃない、と何人かの日本人に気づかせてしまったのではないでしょうか。数の力怖い。

トラウマ

●幸村は春ちゃんに今後の話をします。戦になったら屋敷を出ず、梅を守ることがお前の仕事と噛んでふくめるように言い聞かせるのは、梅ちゃんを死なせた時のトラウマから。

春ちゃんはそれと察したのか、私だってお水や食べ物を配ったりしたいです、できます、と言う言葉を引っ込めて、戦に勝ったらどうなるのでしょうか、豊臣の世がまた来るのでしょうか、殿はどうなさるおつもりですか、と幸村に話しかけます。

幸村は、家康を討ち取ったとしても徳川の世は動かないだろう、一大名としてどこかの国を治めることになるかもしれない、自分は心に思うことがあるが、まずは勝ってからだ、と春ちゃんに答えます。

●ようやく自分自身を出せるようになって、妻とも向かい合えるようになった源次郎。本当によかった……と思っていたらあれですよ、真田夫妻の背後で、きりちゃんが茶々に取っ捕まってましたよ。

●えーと、徳川方が淀殿の居室に砲弾を打ち込んだってあのエピのための展開のために、茶々の侍女に任命されてしまったわけですよね。ハードすぎる。

●きりちゃんの明日はどっちだ…

厄介な出城

●さてその頃の徳川家康公はと言えば、大坂城の南に築かれた真田の出城に頭を痛めていました。

頭を痛めつつも、合戦の経験が少ない秀忠への教育を怠りません。本田佐渡と共に、攻城戦の講義です。

大御所曰く、真田丸の厄介なところは、

・大きさ…鉄砲衆だけで1000人くらい立て籠れる
・場所……大坂城の南側の寄せ手(攻撃側)の行動が全部見渡せる。
・高さ……攻めるに難く、守るに易し

秀忠さんは、高さは地図に書いてないとばかりに半切れしてましたけど、老人二人はティーチングの間も、ああ言う出城は厄介で厄介で震えが走るわ、えらいもん作ってくれたわ、と過去の何かを噛み締めてましたね。

(それはあれですよ、多分これからの直虎で見られるとこですよ!)

●でもこう言う嫌な出来事にもちゃんと真っ当な対策を考えるのが徳川の偉いところです。

まあ上杉主従を呼び出して丸投げするんですけどね。

「あの時はよくも逆らってくれたな^^」「たいそうな文を送りつけおって^^」
「上杉と真田の固い絆は重々承知。その上で真田と戦って徳川への忠義を示されよ!」

●こんな言葉攻めにあっても「またその話を蒸し返されますか」って普通に返してやれやれって顔してる直江さんの心臓強い。

史実の上杉さんは大坂城の東側鴫野の戦いで、大野治長1万2000と対峙していましたので、ここは創作ですが、やっぱりドラマですからこう言う葛藤は盛り上げに不可欠なところです。

●徳川方は、上杉の下に真田家までつけて真田丸の攻略を計りますが、真田さんちは情報強者なので却って意図が筒抜けになってしまうのでした。

というわけで、つ づ く。

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こちらでも書かせていただきましたが、考証ズ平山先生の講演会を開くことになりました。
楽しくも歴史がっつりな会にしたいと思っています。ぜひ来てくださいね^^

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