〈真田丸総評〉アンチョビ版。徹底した真田家目線、という視聴体験。SNSとシェア。

前回の続き。今度は真田丸のUX(ユーザー体験)について。

真田丸の一番の功績が時代考証と脚本の連動を可能にしたシステム作りなら、ドラマとしての一番の特徴はUX。

ということを何度も書いている気がするけど、やっぱりもう一度書いておく。

関連記事:〈真田丸総評〉アンチョビ版。視聴者の世代交代や、SNSとの連携。

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徹底した真田家の目線、というUX

出だしに書いた通り、真田丸のドラマとしての肝はUX(ユーザー体験)だと思っている。

視聴者を主人公たちと同じ「真田丸」という名の船に乗せ、主人公の人生をともに生きるという体験をさせることを徹底して試みた。

主人公は決して理想化されず、しかし主人公周辺の人物や舞台装置、歴史的事件は非常に魅力的に描かれ、公式サイトやSNSを通じて様々な解説がなされた。

視聴者はドラマ視聴時は常に戦国時代の一大名家の視点に戻されるために、すでに結果を知る神の視点とドラマ内での現実に巧妙に揺さぶられ、引き込まれるという体験を繰り返した。

そのような視聴体験の設計こそが、テレビドラマとしての真田丸の一番の特徴で、多くの人が深く夢中になった点だろうと思う。

SNSと体験のシェア

視聴者間で感想や知識を共有や視聴体験の補強、リアルな地方イベントでの体験の共有が行われたのも、上記のUXとは無関係ではないと思う。

SNSの普及とか、元々SNSでのプロモーションに力を入れていたという土台に加え、各種まとめでの感想やネタのシェアも視聴体験に影響した。

しかしそれ以上に、元々の真田丸の体験設計とSNSの相性が良かった。

プロモーション担当者も上手にSNS上の要望を吸い上げ、双方向を演出した。

多分、SNSの反応を見て方針変更したというか、流れに合わせたのだと思う。

実際のストーリー展開には視聴者の要望はほとんど吸い上げられていないのだけど(上杉主従と秀次公の出番が増えたくらい?)、関連番組や地方イベント、公式サイトの特集記事の充実で補われ、大きな不満が出なかったのはすごい。

ただ、こうやってSNSで人気を博したことで、SNSにアクセスしない層、あるいはSNSの要望を吸い上げることをネガティブに捉える層から、一層そっぽを向かれたような空気はある。

しかしSNS利用者とのやりとりの充実は、地方への還元に確実につながるので、これを取りやめるんじゃなく、フォローする方向で調整して行ってほしいな、と思うんである。

高齢者に使い易いUIの大河ドラマ情報専用アプリの開発とか。

つか、私がほしいです。公式サイトだけじゃなく、関連ニュースも、役者さんのブログの更新情報も、ツイートも勝手に集めてくれるの・・・

(大河ドラマ専用evernoteですね)

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コメント

  1. mm より:

    アンチョビ様

    私のブログでも書きましたが、一連の真田丸総評の文+以前に書いていたいくつかのブログの文章(「本格大河とは」とか、以前NHKに送った文とか、オープニングの説明の私家版英訳とか)をプリントアウトして、NHKに送りました。全部で20ページ近くありました笑。そうしたら、屋敷プロデューサーから御礼の葉書がきました。これは望外のことでした。実は、1つ目の真田丸総評記事を書き進めるうちに、これをここに書くだけでなくNHKにこの思いを届けたいという気になりました。あのように長くなり、また本数も多くなったのは、そのためです。もしこの企画がなければ書けなかった文だなあと思っております。真田丸総評の企画をしてくださったこと、再度御礼を申し上げます。

    • アンチョビ より:

      >mmさま

      いえいえ、私の方こそありがとうございました。2月のWSでやるスピンオフ企画にはより多くの人に参加していただきたいな、と思い、またお題を出させていただきたいなーと思ってますので、もし何かありましたらご参加ください^^