「反撃」真田幸村という男。

真田幸村がどのような人物であるか、という謎をずっと丹念に描いてきた真田丸。

才能、長所、短所。成長して変化したところもある。

けれど、彼が持って生まれた感性のようなものは一切ぶれずに描き切られた。47回にして改めて思うけれど、すごい。

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画像転載元:nhk公式サイト

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軍略の天才であるが、政治センスがない男

源次郎くんは空気ですとか、流れはものすごくよく読める。四方丸く収まりそうないい感じの妥協案を出すことで、場をコントロールすることはものすごく上手です。

ただし、物事の起源と帰結を考えて、流れを意識的に変化させるというようなことはうまくない、つまり政治的なセンスには決定的に欠けている。

ということは第一回からずーっとぶれずに描かれてきました。私も何度「政治脳がない」と書いたか知れない。

関連リンク:「表裏」戦略眼がないという信繁の弱点と、三成の教育と。

でも、源次郎の欠点というか弱点に思われた政治センスのなさが、ここ数回で逆に希望につながってきたなーと思います。

豊臣家はかなり以前から詰んでいる。

幸村はそれが割と本質的に理解できない。だからこそ希望を捨てずに奔走できるし、多くの人の希望を背負うことができる。

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画像転載元:nhk公式サイト

実は牢人たちは生きるための選択肢は少しはあるわけです。帰農するとか(信之は、牢人が帰農する場合は受け入れるし、最初の数年は年貢を免除するよ、米援助するよ、とお触れを出しています。むしろこの時代はお百姓不足)。

だけど生き方を変更できない。乱世でしか生きられないというか、武士としてしか生きられない、荒々しい人たち。

後藤又兵衛は死に場所を探して大坂城に来たわけですが、兄貴みたいな人たちが大坂城にはたくさんいたと思います。できれば豊臣家に仕官したい、負けるなら討ち死にでいいという。

そういう人たちの最後の希望を背負うという状況の厳しさすら幸村はわからないのですが、ですがそういうことがわからない人だからこそ、牢人たちは幸村を信じられる。

という、すごく微妙な、でも大切な源次郎の性格描写を、真田丸はこの1年全くぶれなかったのがすごかったな、と。

先が見えないからこそ希望を信じることができる。

政治センスのない人が最後までやりきった時の輝きは美しくて眩しくて、魅了されるんだけれど、同時にものすごく恐ろしいものです。

そこまでを描切るのもすごいなって。

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