花燃ゆ 第二十二回「妻と奇兵隊」感想

humi_catch

このドラマはタイトルの付け方にセンスがあるんだか、ないんだか。

とりあえず、予告でこのタイトルを見たときは嫌な予感しかしませんでしたが、さてさてどうでしょうか。

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ここから長州の危機

●ついに念願の攘夷を決行し、気持ちよく砲台から帰ってきた久坂たちは、本陣に戻って喜びの酒盛りです。長州藩は何かあれば宴会だなー。

前回、夫・久坂玄瑞の志を見守る決意をした文ちゃん、今生の別れのような感じだったので、萩に戻ったと思ったんですが、戻ってませんでした。前回の終わりはなかったことになったんでしょうか? これもマルチライター制度の弊害でしょうかね。

文ちゃんは、攘夷決行に沸き立つ男衆におにぎりを振る舞ったり、給仕に駆け回ったり、生き生き輝いていました。よかったね…

●みんなが寝静まった中、達成感でいっぱいの久坂が、珍しく文ちゃんに甘えて膝枕なんかしてもらいます。

松蔭先生はほめてくださるじゃろうか」。はい、久坂くんに負けフラグ来たー。

●翌日、アメリカとフランスが手を組んで報復にやってきます。

キュートなセーラーたちに占拠される下関の砲台。久坂たちは手も足も出ず、圧倒的な戦力差で敗北

前夜の暢気な勝利の宴はもうなかったことになり、「この戦を始めたのは誰じゃ」「なんでわしらが死なねばならんのか」と久坂の責任を問うような声が出始め、久坂は文ちゃんを萩に戻します。

「女は帰れ」なんて言ってたけど、一応あれは文ちゃんを巻き込みたくない久坂くんの気遣いってことでいいんですよね?

●萩に戻った文は、澄ちゃんたち幼なじみや家族に下関の様子を伝えます。

「長州の軍艦が全滅した」と聞いて、いつも図太く明るく能天気な杉家の面々も青ざめます。

●長州藩の偉い人たちは久坂に責任を取らせる方向で話し合いをし、殿様の前に呼び出された久坂は、海軍の補充と砲台の増設で反撃すると説明します。

でもまあどう考えてもそれじゃ勝てないですよね。多分また一方的に駆逐される。

誰もがそう思う中、高杉晋作が周布さまに召し出されてやってきました。

異国を見てきた高杉ならこのピンチを乗り切る策があるはず、という周布さまの言葉に久坂の青筋がピキピキ。

高杉は殿様に奇兵隊という奇策を上梓します。

当時の人口比における武士の割合ってだいたい5〜7%、そこにこだわるのではなく、穀潰し扱いされてる農家の八男みたいなのを戦力化しましょう、という総力戦の提案です。

松下村塾的には「草莽屈起」といことになりますが、こんなところにも後年日本を滅ぼす何かの萌芽を感じますね。

周布様はカチカチピキピキする久坂に、高杉と二人で力を合わせて長州の危機を救うよう命じます。

前回に続いて周布さまが輝いていて嬉しい。

菊が浜に何を着ていこう♥️

●高杉嫁の雅さんに、久坂さんはどう責任を取るつもりなんですか、と責められた文ちゃんは、いつもの「私にできることをやらないと病」が発病してしまいました。

文ちゃんは菊が浜に建設中の台場作りを手伝いたいと父と兄に申し出、兄嫁のかめさん、母の滝さんと一緒に手伝いにいくことになります。

寿姉さんは「武家の女が人前に出るなんて」ときりっと反対しますが、後々、子供らを守るためにと、奥方友達をつれて駆けつけてくれるので問題ない。

●高杉は下関に移動し、奇兵隊を立ち上げます。高杉の奇策にみんな興味津々といいますか、そこにすがるしかないといいますか、しかし意外と順調に人が集まり始め、高杉は彼らに銃の扱い方や、リーダーシップを教えていきます。

高杉にいいところを取られた久坂はぼっち状態で、京への書状をまとめたりなんかして切ない。

●萩では、玉木文之進の息子が高杉に呼ばれて下関へ。この従兄弟は奇兵隊で死んじゃうそうで、親子の今生の別れのシーンが挿入されます。

●菊が浜台場では、女性の参加が増えてきました。

吉田稔麿の妹はすでに文ちゃんと一緒に台場づくりに参加していますが、母親の方はどこぞの巨人投手の姉のようにそっと門扉に隠れて見守るだけ。

文ちゃんが声をかけると、稔麿母は、自分も参加したいけど、着物がみすぼらしいから参加しにくいなんてことを言います。

現代の感覚だと、どうせ汚れるんだしいいじゃないと思うんですが、そこは女心で、人前に出るからには土方仕事でもそれなりの格好じゃないと恥ずかしいというわけです。

女の永遠の悩み「何を着ていったらいいの?」ってやつですね。ここは妙なリアリティがありましたね。。

●稔麿母のために、寿姉さんが椋梨奥・美鶴に着物レンタルをお願いします。

無茶ぶりだと思うんですが、意外なことに美鶴さんは着物を貸してくれる。ただし、「ありがとうございます」と頭を下げる文ちゃんに「お礼だけ?」とチクリ。

美鶴としては、夫がご迷惑をおかけして申し訳ありません、くらい言うべきと思っている感じなんですが、文ちゃんには通じません。

今回は伊之助も久坂もいないので、美鶴相手にいつものアレを始めます。

「守りたいんです、萩の町を

なんでイチイチ倒置法なんでしょうか、イラっとするんですけど。

●稔麿母がきれいな着物を来てご機嫌な中、ついに美鶴たち、藩の上級武士の妻たちも華麗な着物で土方作業に参戦です。

ここから、台場作りに参加する女性たちがおかしなことになり、防戦に備えた台場作り、のはずが、華美な着物を着て人前に出る台場作りというイベント会場に変質し、最後には藩邸奥御殿に勤める奥女中の皆様方まで参加することに。

理由はどうあれ、人手が集まるのは結構なことだと思いますが、「文のおかげで」菊が浜女子台場が誕生したってのはどうなんでしょうか。

日本一の残念男

●一方、下関では久坂が相変わらずひねています。しかしここでは、

久坂はようやく悲願であった武士になれたが、それと同時に敗戦の将となり、
上級武士の家に生まれた高杉は身分に隔てなくやる気があれば軍に取り立てるという策を奉じて周囲に支持される

という対称性がきちんとしていて、割といいなと思いました。

これは久坂もしんどいよね、ってのがわかる。

と同時に久坂の視野の狭さとか頑な性格とか、悲劇的な最期に向かっての性格付けがちゃんとされている。

●吉田稔麿がいろいろ気遣うし、高杉も久坂を評価していて一緒にやろう、奇兵隊に協力して欲しいと言うんですが、久坂はそれを断り、京都に行くと言い出します。

京都で帝に働きかけて、長州だけでなく幕府も攘夷を決行するように勅令を出してもらう、と。

それを聞いた高杉や塾生たちは、異国との戦力差が明確になった今、攘夷派は劣勢だし、へたをしたら久坂の命も危ない、京都に行くべきではないと止めるんですが、久坂は意外にも現実を見ていて、奇兵隊だけでは異国に勝てないだろうという状況分析もしてるんですね。

だから命がけで京都で政治運動をがんばると。それが戦争を起こして負けた、自分の責任の取り方だと。

こうやってまとめていると、言っていることや論理展開はそんなに悪くない、むしろまともなんですけど、東出君が怒鳴り始めると何故か漂う残念感。

政治運動なんかまるで出来そうにない、いかにもこれは無理だろういう感じです。

うーん、確かに久坂玄瑞は志半ばにして倒れるわけですけど、そこに焦点を当てすぎているんじゃないかなあ。

クーデターに失敗して先に死ぬ残念な男(久坂)、生き残ってそれなりに出世をする聡明な男(伊之助)という風に文の夫となる人物を造形するのは、ちょっと観念的にすぎませんかね??

特に久坂玄瑞はクーデターに失敗して敗死する、あまり頭の良くない人物というキャラ付けになってしまったという感じがヒシヒシとします。

このままドラマが進むと、久坂玄瑞が死んでもまあ彼ならしょうがないよねになる。間違いなくなる。

そうじゃなくて、若くて優秀な人材が悲劇的な死を遂げる、時代って残酷だよねって風に持っていくべきだったんじゃないでしょうか。

それでこそ、高杉のラブいコールも意味を持つってなもんですよ! イケメンを並べといて許されるのは才色兼備って価値観を正しく表現している場合のみであって、顔のいい役者に頭悪そうな芝居させても、つまみにならんのですよ(ここ強調)

まあそんな感じに、頭悪そうな言い争いの末、久坂は京都に出奔してしまうのでした。残念。

登場人物に輝きのないドラマ…

花燃ゆはほんとに不幸なドラマだと思います。

予算もいつもの年より少ないんだろうと感じさせますし、主人公も一般人で歴史的な活躍がないなか、ドラマをつくらなくちゃいけない。

なにより、登場人物に輝きがないってのは致命的に不幸だと思います。

地味なら地味で大人のリアルドラマでもいいんですよ? でもそういうドラマ作りはまったく目指してない。

ほんとに第一部は伊勢谷さんの輝きに引っ張ってもらったんだなあ、とつくづく思います。

本来ドラマのエンジンを引き継ぐはずだったのは高杉晋作ですが、久坂玄瑞のキャラ付けに引っ張られてどうも輝ききれない。彼がつまらんつまらん言うたびに、ボキャブラリーの少なさにゲンナリしちゃうんだよねえ。

久しぶりの長州もの♪ とちょっとでも喜んだ自分を殴りたい。

まあでも次回はもうちょっとドラマが動くかな? 楽しみにしない…楽しみにしないぞ!! アデュー!

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