真田丸 第四十回「幸村」レビュー〈1〉方広寺鐘銘事件を豊臣側からじっくりと。

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いよいよ幸村爆誕! なのですが、前半は、大坂の陣のきっかけとなった方広寺鐘銘事件を、片桐且元目線でじっくりと描きます。

これがもう、もう、片桐さんの胃がマッハ案件でたまらんのです。特に、茶々のトドメ。

というわけで、レビューに行ってみましょう。

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事の起こりは

●大坂から信繁を迎えに来たという、明石全澄は、信繁を片桐且元と引き合わせます。

かつての上司にさすがに懐かしさが抑えきれない信繁ですが、「大坂からの迎え」ということで若干引き気味。「ここから出るつもりはありません」とビシッと一線を引きます。

しかし、せっかく会ったのだから話だけでも聞いてくれ、と意外と狸な片桐様にほだされて話を聞くことに。

●片桐さんの話とはつまり、方広寺鐘銘事件のいきさつです。

「国家安康・君臣豊楽」の銘文について、通常「国と諱を二つに分けたのは家康に対する呪い、と徳川が難癖をつけた」とされるところ、真田丸では「豊臣方が好意で銘文に諱を差し込んだ」という最新の学説が採用。

これによって徳川家康の狸っぷりが緩和されたわけでは全くなく、豊臣政権の人材不足と危機感のなさ、つまりダメさ加減がひときわ強調されます。

滅びの淵

●家康は鐘銘文に難癖をつけ続ける。

父親の17回忌に合わせて大仏殿の再建を完成させたい秀頼は、家康の意向を受け付けず、片桐さまに交渉によって何とかさせようとする。

銘文を書いた南禅寺の高僧・清韓は1回は銘文を書き直したものの、2回目は断る。

茶々に相談したところ、駿府の家康に直接会うよう申し渡される。

駿府では本多正純がすごい剣幕で怒っており、片桐且元はけんもほろろに扱われ、家康との面会は叶わない。

茶々は大蔵卿の局を勝手に差し向ける。大蔵卿は片桐と合流しない。

家康は大蔵卿の局にだけ面会し、何も心配はいらないと請け負う。

味方にすら後ろから打たれて、片桐且元が追い詰められていく。

●大蔵卿の局が代表格なんですが、大坂方は誰も、自分たちが滅びの淵にあることがわからないのですね。南無。

●徳川どころか、守るべき秀頼の周辺の人間たちまで片桐さまの敵になってきて、片桐さまはとっさに嘘をつきます。曰く、

・秀頼は大坂城を出る
・茶々を江戸に人質に出す
・秀頼は国元から江戸に参勤する

とっさの嘘とはいえ、これがまさに家康の望み。この時点でこの嘘をまこととして行動しておけば!フラグだよフラグ!天の声だよ!

●しかしこのフラグはあっさりへし折られrます。

茶々たちは歯牙にもかけず、ひたすら片桐さまの交渉能力が低いから、徳川家康を説き伏せられないと責めたてるばかりです(ブラック・・)。

しかもとうとう、実は片桐殿は徳川方と通じているのでは、この3条件を秀頼に飲ませたらそれを手土産に徳川方に寝返るつもりなのではと疑いだす始末。ひどい。

●あまりにもひどいと思ったのか、茶々がまあまあと間に立つのですが、いやもっとひどかった。「片桐にはそのような策を弄する頭も度胸もない。悪く聞こえたらすまぬ」。

この辺りの動きは歴史ドラマの定番と言っていい動きですが、何度見てもひどい。真田丸は特に茶々がひどい。

片桐さま大坂退去

●まあそんなこんなで片桐様は大阪で味方を失い、むしろ命を狙われるようになります。

それでも「秀頼さまのお側を離れるのは辛い」「自分がいることで、豊臣家が一つになれないのなら」とあくまで豊臣家のために大坂を去る片桐さま。

しかし、片桐さまの裏目人生は続きまして、今度は片桐且元退去を理由に徳川が豊臣攻めを決意します。

史実です。

●というのも、大名間の交渉は固定の担当者を置いて行い、担当者の一方的な処罰は交渉の「手切れ」とみなされるのですね。

むしろ徳川方は片桐さまを保護しにやってくるわけです。

そんなことすら誰も秀頼に教えられない、大坂方の体たらくを、一番嘆いているのは実は徳川家康であるというのも大変な皮肉です。

●こうして片桐さまは大坂を退去し、最後になんとか豊臣の見方を増やしたいと信繁に大坂城に入って兵を率いて欲しいと頼みにやってきたのでした。

というあたりで〈2〉に続きます。

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