〈こんな本を読んできた〉司馬先生の初期エンタメ作品の再評価を希望する、などなど

「シミルボン」という書評サイトに、書評とコラムを書かせてもらってますので、改めてご紹介しておきます。

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歴史系の本がいいけど、でもまあなんでもいいですよw という素敵なご依頼だったために、歴史・小説・児童文学など、自分の好きな本をここぞとばかりに…。

自分的には、一応、歴史にちょっとは絡んだものをと思ってチョイスしてみたつもりですが、こうして書いてみると、今まで誰に話すでもなく抱えていた思いがエクストリームに吹き出した、みたいな。

人間というのはいろいろかかえ込むものです。発散大事ー!

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初期司馬遼太郎作品を見直そう

明治維新という世界的にも稀な革命を独力で成功させた健気な日本人は、日露戦争の勝利で驕り、劣化し、昭和の戦争の時代に突入して自らを滅ぼしたという、司馬遼太郎史観が、かつてほど支持を得られなくなった昨今、私はむしろ司馬先生の初期エンタメ作品を再評価して欲しいと思っている。

後年の諦念に満ちた静かで投げやりな作品と比べて、伝奇的でありながらユーモアもたっぷりで、豪快さと繊細さが綾になっているような、不思議な魅力に満ち満ちている。

あと、司馬作品はタイトルのキャッチーなセンスが凄い。

何度か映像化されているけれど、洗練されたエンタメ作品として、現代風のキレッキレな表現と美男美女で是非とも復活させてもらいたい。

現代英国に似た架空の歴史

宮崎駿監督作品「ハウルの動く城」の原作者、ダイアナ・ウイン・ジョーンズの初期長編。

今ではありふれた現代とよく似ているけど、ちょっと違う架空の歴史を持つ作品なんだけど、第1作である「詩人たちの旅」は1975年というから、大変モダンな作品でした。

デイルマークを創造した神に当たる「唯一のもの」の子孫、不死なる人々が、こっそり一般人に紛れて暮らし、働いている現代から、彼らが自分自身を生きていた過去へ。

カメラが自在に飛び回る物語が、とある一点で現代へと収束するのですが、

ここは、かのハリー・ポッターで、

ダンブルドア先生がウォルデモートよりもよっぽどひどい悪人の上、確信犯だったとわかるあのシーン並に「あー!」となることは間違いありません。

イギリス人の女流児童文学作家の、大どんでん返しの際の容赦のなさっぷりは、真田丸に通じるところがある…。

ジョーンズは、残念ながら2011年に亡くなってしまった。
彼女の創作した素晴らしいデイルマーク王国史が、広く読まれることを望む。

今のままでも素晴らしいのだけど、表紙をラノベっぽくしたらもっと売れるのに…と思ってしまう作品。創元推理文庫がんばれ。

アメリカが歌い出す

現代文学の作家がラジオで毎週朗読するために、ノンフィクション一般募集したことから、集められた作品集。

職業作家が描く小説や作品も素晴らしいけど、これだけの多種多様な物語を一人の作家からは決して生まれてこない。今まで知らなかった自分の感情が呼びおこされる感じが凄い。

私のTLまとめが面白いと言ってもらえるのには、多分この作品からの影響が強いせいではないか、と自分では思っています。

私は、この作品を読んで受けた感動を、自分で再現しようとしているのかも知れないね。

高橋源一郎氏と内田樹氏が、日本版にローカライズしたプロジェクトの企画本を発行しています。

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