真田丸 第三十六回「勝負」レビュー〈1〉第二次上田合戦前夜、沼田城の小松姫。

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犬節の別れの流れから、そのまま第二次上田合戦へ。

真田丸の第二次上田合戦は、史実重視で、日付と各陣の動きを淡々と追った描写、何より真田昌幸vs本多正信という知謀戦の面白さ。

(戦国ネイティブがキラキラするとどうしてこうもかっこいいのか

そしてその裏では、信幸が難しい政治対応を迫られているっていう。

大げさなところのない、淡々とした描写の上田合戦、見ていきましょー。ファイッ。

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家康、超本気モード

●犬伏での話し合いに従い、昌幸と信繁は軍の半分を連れて上田に戻り、信幸はその場で徳川家康を待つことになります。

ここで難しい立場になるのは父親と弟の離反を伝えなければならない信幸ですね。信幸は、家康への報告のタイミングを慎重に計ります。

●昌幸の娘婿、今は岩櫃城を預かる小山田茂誠の元には、昌幸から徳川離反の連絡が届きます。

茂誠は驚く様子もなく、妻の松とともに「あの方らしいな〜」と笑って上田城に合流です。

突然戦国を生き残ってきた男感を出してきた信濃の妖精さんです。

●一方、徳川本隊と西国の大名たちを連れた徳川家康の元に、毛利輝元挙兵の知らせが届き、家康は眉を吊り上げます。

家康は毛利家の背後に石田治部がいることを看破して、上杉の相手などしている暇はないと判断するのですが、これがもうさすがというか、かっこいいというか。

正信がいないので、家康本人が超本気モードを発動させると、こんなに頼もしいっていう。どんだけこの人は家臣に恵まれ、支えられているのか。

●で、そんな中、徳川軍に合流した信幸兄上が、真田安房守の離反を報告するんですね。

小山評定

●信幸は、家康が、石田治部・大谷刑部の挙兵の報告を受けるのを待ち、しかし、合流してすぐに徳川本陣に出向いて家康に接見します。そして、妻の縁を大切にして自分は徳川方に残った、父親の咎を背負って腹を斬る覚悟があると、大変殊勝に振る舞います。

割と根が陰湿な本多正純は、真田の裏切りに軽くブチ切れしますが、義父の忠勝は婿をあっぱれとかばい、家康は色んな計算から信幸を歓迎します。

離反した父の責任を取らせて、残った嫡男の腹を切らせるなどというアホなことは家康はしません。座を降りて目をウルウルさせ、声を震わせながら「よくぞ残ってくれた。頼りにしておるぞ」と兄上の肩を抱くのみです。

●信幸の慎重な行動はその後の小山評定も続きます。

小山評定というのは、慶長5年7月24日、下野国小山で開かれた軍議のこと。

この席で上杉討伐のための公式に招集された軍の目的が、参加した諸将たちの合議という形で変更され、家康を首魁とした諸大名の連合軍になるのですね。

この会議の前の計算づくな根回しワークの結果が、豊臣家の親族で、代表的な武将である福島正則が真っ先に徳川に忠誠を誓ったことだったりするのですが、真田丸ではそこは描かず、信幸が左右を見回しながら慎重に身を処している様子に焦点が当てられます。

(黒田大河である官兵衛ちゃんでは、黒田長政の根回しと調略は見所の一つでした)

●結局、評定に参加したすべての大名が家康に従うことになり、なんと、裏切り者は真田安房守だけということになります。ううむ。

言うまでもなく、信幸の立場は大変きびしいもの。

しかし、信幸はこの綱渡りを独力で渡りきるのですから、いやはや、すごい胆力ですわ。

●家康公は真田安房守に対する怒りを激しく募らせるというか、やっぱりあいつだけは信用ならねーと改めて腹をくくって真田に対処することを心に決めます。

小松姫

●その頃、昌幸らは上田に向かって移動していまして、ちょうど沼田の城に入ろうかというあたりで、大坂を脱出してきた稲・おこうら一行と再会します。

●稲姫は信幸が徳川についたことを聞かされると、機転を利かせて昌幸たちより先に入城して城の守りを固め、自身も武装し、昌幸らを城に入れずに追い返します。

通常の伝承ですと、昌幸は犬伏の別れああとに孫の顔を見ようと沼田に立ち寄ったところを小松姫に追い返され、姫は後で子を連れて昌幸らを訪ねて嫁の務めを果たす・・のですが、真田丸では先に稲姫らと出会わせ、うまくまとめ直しました。

●稲ちゃんは、敵味方に別れたというならば、徹底しなければ徳川に真田家の策略が見破られると考えたのですが、それを言葉ではなく、昌幸を出し抜くことで表現する。

小気味よかったですね。信幸兄上に足りないのはこれかもしれん。

●昌幸も嫁に脇の甘さを指摘されたことを察し、「源三郎は良い嫁を貰うたわ」と笑って去っていきます。イケメン。

●おこうさんが、昌幸の顔を見たら思わずホッとして姪の甘えが出ちゃったり、稲姫の後ろで一応武装してオロオロしてたりするのが、すごく可愛かったですww

●この嫁・元嫁コンビの気持ちの回収はどの辺でくるんだろうか。信幸の第三の女・小野お通が出ちゃいましたけど。

準備

●上田に戻った昌幸は早速戦の準備です。

徳川とは一度やりあっている、同じ手は二度と通じない。徳川軍には源三郎もいるだろうが、容赦はするな。でもまあ少しは気に掛けろ。

真田丸がモブの人たちが醸す空気をとても大切にしているの、良いなあって多いました。

源三郎さまが敵と聞いて動揺する真田家の家臣たち可愛い。遠慮するなと言われて「え、無理」みたいな空気で訴えるの可愛い。それを見て少しは気に掛けろ、と言葉を追加する父上可愛い。

●しかし、小山田茂誠が駆けつけてきたとはいえ、真田の軍勢の半分は信幸のものですし、矢沢の叔父上も出浦さまもいない、軍議の場の人数の少なさがなんとも寂しいです・・

●一方信幸は秀忠軍に配属されることになり、秀忠の上田攻めの先鋒を命じられます。

父親が裏切ったのにもかかわらず、嫡男の伊豆守が残ってくれたことが嬉しい、しかし周囲の目の厳しさは如何ともしがたい、手柄を立てて周囲の疑いを晴らしてほしい、

とかなんとか家康は言いますが、要するに父親との決別が本当かどうか、疑ってかかってることはお察しです。

8月1日、信幸は沼田に戻り、上杉軍を牽制していた秀忠軍が上田に移動するのが8月24日、とこの辺りから非常に日付が細かくなってきます。

●会津の直江兼続は、徳川との戦を慎重に見送り、最上・伊達との対峙を優先させます。

●昌幸は石田治部と交渉して、西軍勝利の際の報酬に、甲斐・信濃の2か国を丸っと所望します。出たよ父上の逆張り!

…と思ったんですが、実は真田が信濃にいることで徳川家は戦力を二分することになるし、会津の上杉との連絡も可能になるしで、実は真田は、西軍についただけでそれなりのメリットを治部・刑部にもたらしているのですね。

ということを刑部様がさらっと視聴者に説明します。

●9月1日家康が江戸を出発。9月3日秀忠が真田攻めのために小諸城に入ります。

関ヶ原は9月15日。

〈2〉に続きます。

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コメント

  1. 軒しのぶ より:

    徳川方に回ったのが兄上だったのは天の配剤だ、と思いました回。親父殿や信繁ではとてもこんな綱渡りはできない、たぶん。

    >実は真田が信濃にいることで徳川家は戦力を二分することになるし、会津の上杉との連絡も可能になるしで、実は真田は、西軍についただけでそれなりのメリットを治部・刑部にもたらしているのですね。

    そうなのですが、沼田の兄上が東軍に回っているので、上杉への連絡ルートは断ち切られているという。しかも親父はぎりぎりまで、信幸が東軍についたことを三成に黙っていた、という……それで、信濃、甲斐2カ国。まったくこの親父は。
    でも親父殿、最後の戦国の輝きでしたね。

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