愛され方を知らない男と愛しか知らない女。夏目漱石の妻1回目

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土曜ドラマ「夏目漱石の妻」がとても面白かったので(サローネに投下したものをリライトしていきます)。

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ちぐはぐ夫婦

まずは優秀な教師と名家のお嬢様の出会い(お見合い)から、
熊本での二人のちぐはぐ且つ楽しそうな結婚生活が描かれます。

神経質でトゲトゲしいインテリの漱石と、
天真爛漫でたくましいお嬢様鏡子のやり取りを散々楽しく描いた後、

鏡子の流産をきっかけに明暗が反転。

流産直後はお互いを思いあう、愛情いっぱいのキラキラのシーンが続くのだけど、

親に愛されず、寂しく育った漱石は、次第に心のバランスを崩し始め、
鏡子の愛情を受け止められなくなってきます。

正月に妻を置いて友人と旅行に行ったりだとか、
滅多に家に帰らなくなったりだとか、
鏡子のことを無視したりだとか、

アダルトチルドレンあるあるか、という辛さ。

漱石には鏡子さんの素直さが眩しいのだけど、
それを表現する方法がわからず、冷たく当たることしかできないのですね…

と、1回目から夫婦の危機が割とマジで危険水域で、大変面白うございました。

しかし、愛され方がわからない大人の発達障害気味の男を長谷川博巳が演じると
どこまでも繊細できれいになってしまう驚きと

尾野真千子さんの鏡子の、太陽みたいな、子供みたいな、おおらかな愛情が眩しすぎ。

鏡子さんは全然悪妻ではなく、彼女を悪妻と評したのは、
書生たちのわがままや甘えだろうなあと思いました。

映像、音楽のバランス

というわけで、全体的にきれいなドラマです。が、

明治の男の勝手な描写多々、

お燗に蝿が入ってたり、

お金の話が具体的で多いのは、漱石ものだから当然だけれども、
(漱石ものは、弟子が金を借りくるエピが外せない)

次回以降は漱石が本格的に神経を病んだり、

それによってDVがはじまるなど、

割と容赦ない感じでリアルな人生がどんと迫ってくるドラマでもあります。

でも音楽とSEがなんとも軽妙で洒脱で、あんまり深刻にならなくて済むのは
そのバランスが素晴らしいからだろうなー。

映像も、光の使い方がきれいで、

夏の海岸の風景、竹林を歩く漱石、尾野真千子さんの涙、
蚊帳の中で気持ちを話す二人と、

多分あれはそれぞれから見たお互いへの愛情を表現するための
キラキラだと思うんだけど、要所要所が夢のよう。

2015年後半の朝ドラ「あさが来た」から、
真田丸、ちかえもん、トットてれびと来て、夏目漱石の妻。

その間にコントレールとか、百合子さんの絵本とか、未解決事件とか、

nhk制作のドラマがどんどん神がかかっていってるので、
夏目漱石の妻も見た方がいいよ。いやマジで。

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漱石の思い出 (文春文庫)

こちらが原作本。表紙が綺麗な文春文庫の方をお勧め。

そういえば、文春の名編集長で作家の半藤一利さんは、
この本をまとめた松岡譲さんの婿ですね。

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