「別離」大谷刑部、メンタルの強い男。

真田丸もついに前半が終わりました。

大河というのは、ほぼ時系列で進みますので、主人公がまだ若い前半は明るく希望いっぱい、後半は前半の行動の結果が喜び・苦味などなどとともに回収されます。

しかし真田丸は4月の時点からホラー。この先の悲劇と、主人公の急激な上昇と滅びが約束されているからこその構成ですが、やっぱり怖いですね。。

関ヶ原での死亡が確定している悲劇の一つの軸・大谷刑部。

書庫の優しいお兄さんみたいだった登場時から次第に変化して、沼田裁定あたりから強面を出してきていましたが、今回は利休との対決で火花を飛ばしてくれました。

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画像転載元:nhk公式サイト

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どっちも半端ないメンタルの強さで

しかし、この回で掘り下げられたのは利休の方です。

堺の大商人であり、「戦争は儲かる」ことに気づいて人の生き死にを金で動かしてきた利休は、自分の行動の意味に自覚があり、その業に真正面から向き合うことで茶道を「極めた」と語ります。

商人と茶人(アーティスト)、異質な二つの属性を繋げるものは、武士たちと同じく、殺生の罪深さへの自覚と不安でした。

真田丸の利休は、自分の魂の救済を神仏にすがるのではなく、茶で己自身と向き合うことで乗り越えようとする、非常に近代的な利休像ですが、一種の化け物と言って差し支えないでしょう。普通の人は殺生の罪深さを茶で乗り越えません。

対して、大谷刑部という人物について、客観的に語った人物はまだいません。

しかし、この利休と一歩も引かずに対峙し、決意を持って片付けることで、彼が何者なのか少しだけ描写されます。

彼は乱世の終焉と法の統治を信じられる新世代の人間でありながら、旧世代型の「the 戦国武将」属性も備えた、ハイブリッド。

新世代に属するに思われた彼が、図書室の優しい先輩からだんだん本性を現してくる。しかもパパ幸、家康に劣らぬマッキャベリストとして、目的のために手段を問わない非常さを。

だがそれがいいです。しびれる憧れる。

また、片岡愛之助さんによって、華麗で強い大谷刑部というものも初めて提示されたわけですが、それもいいんですよね、新鮮で。

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画像転載元:nhk公式サイト

お召し物の上品な色合いも好き。

もう一つの対比軸、石田治部

もう一つ、今回大谷刑部を語った軸が石田治部との対比です。

衰弱し、死に瀕する秀吉の長子・鶴松のために、無駄とは知りながらも水垢離して回復を祈らずにいられない石田治部に対し、無駄と知っている大谷刑部は水垢離などはしません。

滞りなく葬儀を済ませることが遺族である主君と、その権威を守ることと知っていて、そちらを優先する。

加藤清正・福島正則が水垢離に刑部を誘わないどころか、挨拶もしない・目線もやらないところなども、主人公の信繁が見ている一面とは異なる面の存在をうかがわせます。

佐吉に情がなくなったのは刑部の影響、くらいには思ってそう。

はっきり第三者的に語られない代わり、誰かとの関係性によって言葉ではないもので語られる。この趣向は面白いなあ。

彼には後々の悲劇まで計算し尽くされた人物造形を強く感じます。

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大谷吉継 (「歴史街道」セレクト)

丸島先生のtwitter解説によると、真田丸ではハンセン病説を取らないそうです。

白頭巾もなしかな。

この歴史街道の「大谷吉継」は初版本にプレミアが付いていて18500円〜。

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