真田丸 第二十三回「攻略」レビュー〈2〉壊れていく北条氏政を象徴するような厚化粧。希望を託される信繁、義兄との再会。熱い。

sanadamaru_bnnr1

ごめんなさい、遅くなりました。

昨日いろいろやる気を補充したんだけども、やっぱりリア充って大切だな、と思いました😓

(それで真田丸オフ会を企画したんですよね)

まあとりあえず、周回遅れの23回後半レビューです。

前半に負けずにサクサクいきますね!!

スポンサーリンク
ad

氏政の焦燥

●江雪斎は氏政の焦燥を見抜いていました。

薄化粧はやつれた顔を隠すため、部屋に焚きしめた香は体臭を隠すため。

なんと氏政は戦況を気にするあまり、小田原城が取り囲まれてから一ヶ月、風呂に入れないでいるのでした。

当然体調も悪いし、それでいて蹴鞠でいい汗書いちゃったりして、一体氏政はどうなっちゃうの?(泣)

●江雪斎は負けを引き延ばすことはできても、豊臣に勝つことはできないと氏政に忠告します。

しかし、壊れかけているにもかかわらず、氏政は「伊達さえ来てくれれば」と一縷の望みを捨てず、降伏だけは頑として拒みます。

家臣たちには見せられない、上に立つものの苦しみと言いながら、氏政が戦っているのはもうすでに自分自身なのでした。

●一方、豊臣方の方は小競り合いもないし、気楽に宴会をしています。茶々を横にして秀吉も嬉しそう。阿国と一緒に踊り惚けて浮かれ騒ぎます。

●しかし、戦場に連れ出された茶々の内心は乱れます。

小田原城を見下ろす高台に立つ茶々は、過去の落城の経験を思い出していたのか、見たこともないような恐ろしい顔を浮かべ…

そして、腹立ち紛れに利休の出張展示即売会で扇子をお買い上げします。

多分、利休はお暇な大名の奥様たち相手に、入れ食い状態で稼ぎまくっていますね。

この茶々のお買い物が後々の伏線になっています。

時間稼ぎ

●この時集められた豊臣軍の兵、20万弱。彼らの兵站を担当しているのは石田治部です。

北条がなかなか降伏しないわ、東山道軍の進軍も捗らないわ…そのため、軍が日常消費するもろもろの備品を算段し直す必要が出てきて、繊細な治部はすっかりお腹が痛くなり、イライラして当たり散らしたりします。

刑部がそれをたしなめます。

甘やかすでもなく、叱るでもなく、すてきなお兄様感で視聴者を攻めてくる大谷刑部、一体どうしたら…

●氏政が希望を託していた奥州の覇者・伊達政宗も、死装束で秀吉に挨拶にやってきまして、氏政の希望は潰えることになります。

●小田原征伐は北条氏だけの討伐だけでなく、奥州の大名たちへのプレスの意味合いもありました。奥州の最有力大名である伊達氏が降ったことで、秀吉の目的の半分は遂げられたことになります。

そのため、じゃあそろそろ北条を攻め滅ぼすか…となるんですが、北条を滅ぼしたくない刑部と家康が急遽タッグを組んで秀吉を止めます。

石田治部は本物の戦で差配を振るったことはない、彼の成長のためにも忍城攻めで手柄を立てさせてやるというのはどうでしょう、ついでに忍城が落ちたとなれば小田原城もおとなしく開城するでしょう、兵を損なわずに勝つ、殿下にしかできない戦でございます。

みたいな二人がかりの説得を秀吉は了承します。

この秀吉さんは、大変怖いんですけど、部下の話をちゃんと聞いて任せ、励まし、気を配り、しかし決断すべきところは自分でビシッと決断する。頭のいい、良い上司ですね。

化粧が暴き出すもの

●頼みにしていた伊達に裏切られ、氏政はますます壊れていきます。化粧は薄化粧とはとても言えないものになり、脂浮きした肌にべったり塗られた白粉は化け物のよう。

やつれた顔を隠すためのもののはずが、内心の乱れをさらけ出してしまいます。

●どうしても秀吉に従いたくない、頭を下げたくない、そんなことをするくらいならこの城と共に死ぬという氏政に、江雪斎はとうとう切れまして、「ご隠居様は北条を滅ぼすおつもりか」と男泣きしながら詰め寄ります。

そこまで言われた氏政はようやく「本領安堵は当たり前、上杉並ぶ重臣として遇するなら降っても良い」と条件を出します。随分上から目線の降伏ですが。

上杉は越後以外の領土召し上げされたし、そんなに豊臣政権に重要視もされてないように思うのですが、氏政にはそれがわかっていないのですね。

●氏政の言い分は、随分と虫の良い話ですが、父親に逆らえない氏直は、氏政の言葉通りの条件を豊臣に伝えさせます。もちろん秀吉はこれに呆れ果てます。

忍城攻め

●もうこんなアホな条件を出してくる北条氏政は殺そう!という秀吉を、これまた刑部と家康が止めます。

北条氏政は戦上手で聞こえた武将、配下にすれば殿下のお役に立つでしょう、死なせるには惜しい、となぜか北条を絶賛し始める刑部と家康。

当然秀吉は面白くありません。

コミュ力と人誑しでやってきた秀吉にしてみたら、こんな下策を取ってくる氏政はちゃんちゃら可笑しかったでしょうし、自分の腹心の部下たちが結託して名門大名を救おうとしてくる意味も理解したでしょう。

秀吉と彼らとでは価値観や思考方法が相当違うんですね。

しかし、秀吉は自分の意見を押し通すことはせず、時間をやるから、自分が納得する結果を出しておけよ、とばかりに茶々と温泉に行ってしまいます。

うーん、やっぱりこの秀吉はすごいなあ。

●その頃、三成は忍城攻めの陣に到着。攻めあぐねている上杉・真田の連合軍を前に、お前たちが自分の計画よりもかなり遅れてて迷惑してると文句を言い始めます。

景勝公は思わずどなり返してしまうんですが、迫力ある言いお声でした。三成を怒鳴り返すというちょっとした行為にすら成長を感じられてうれしい。

●で、三成は上杉を鉢形城、真田を八王子城に振り向け、自分が忍城を受け持つと宣言します。

どうやって忍城を落とすつもりなんですか、と問われ、水攻めで四日で落とすドヤァとやらかす三成。

戦国時代のど真ん中を生き延びてきた真田昌幸は失笑し、国内の有力国衆相手に先の見えない泥沼の戦いを強いられてきた景勝・直江も憮然とします。

23回のハイライトはここですな…

密使

●三成がそんな楽しい事態に陥っている間にも、家康と刑部は穏健な決着を図っています。

小田原城を開城させ、北条氏政・氏直親子の命を助けるために、家康と刑部は信繁を密使にして説得に当たらせることに。

自分の思いをしたためた密書を持たせ、「死ぬ気で説き伏せよ」と命じる刑部。「頼むぞ源次郎」と望みを託す家康(家康公も源次郎呼びなのですね)。

●なぜ自分が選ばれたのかと訝る信繁でしたが、本多正信から「江雪斎殿がいうには、この役目を果たせるのは真田源次郎信繁しかござらん、と。それがしも同じ思いでございます」と激励を受けます。

沼田裁定で正面から必死で論敵に立ち向かう信繁の姿が、老人たちの心を揺り動かしていたのですね。

もちろん敵の城に侵入するわけですから、命がけの任務です。「生きて帰れるかな」とつぶやく信繁の影では、佐助が「ご心配には及びません」と付き従うのも、真田ものとしての期待に応えるのがステキ。

●小田原城では、江雪斎が「追い詰められた時こそ、しがらみのないものの言葉に人は心を動かされるのだ」と信繁に説得を頼んだ理由を話し、党首の北条氏直に引き合わせます。

●氏直は焦燥しきった顔で、信繁に「わしらを助けてくれ、父上を説得してくれ」と頭を下げます。天正壬午の乱の頃は、肩肘張った坊ちゃん大名だった氏直が、ヘロヘロになっています。彼も苦労した…

●氏政の部屋へと向かう信繁は、降伏に反対する家臣たちに襲われてしまいます。多勢に無勢の危機を救ってくれたのは、なんと姉・松の夫、本能寺の変の後、松が飛び込んだ琵琶湖のほとりに止まったはずの義兄・小山田茂誠なのでした。

義兄上〜!!

というわけで、最後の最後に高木渉さんが再登場と湧いた回でした。

こうしてレビューしてみると、改めて23回の濃さが身にしみます。思えば大阪編が始まって3か月、とうとう豊臣政権が上り詰めるわけです。ここからは下り坂と思って見る小田原征伐というのもしみじみ恐ろしい。

明日が何も見えないというか、沼田裁定の時点では、江雪斎は多分北条滅亡を回避したと思っていたと思うんですよね。

それがあっという間に事態が切り替わっていく怖さ。

歴史ってひょいと動くんですよね。まあ言ってみれば、そこが好きなのです。ひょいと動く瞬間がね。

〔スポンサーリンク〕

NHK大河ドラマ「真田丸」オリジナル・サウンドトラック2

このOPの映像、頑張って作ったんだと思うけど、正解だよね!!

近年稀に見るかっこよさ。

スポンサーリンク
ad
スポンサーリンク
ad

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA