真田丸 第二十一回「戦端」レビュー〈2〉ドキッ。沼田モテモテ、名代だらけの自己主張大会。どうしてこうなった。

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後半です。

後半も前半に続けて登場人物多し、カット数多し。なので、サクサク書いていきますね。

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徳川北条 秘密会談

●家康は氏政に対して大変下手に出ます。

「相模守どの」と呼びかけ、氏政が席に着く前に頭を下げます。氏政はニコニコと機嫌が良くなります。

家康はここだけの話として、自分がいつまでも秀吉の下にいるつもりはないけれど、今は勝ち目がないこと、秀吉は力をつけて今や天下統一に王手をかけていると話し、

「長いものに巻かれるのは生き残るための知恵、形だけ頭を下げてほしい」と説得します。

●いろいろあったけれど、今は北条を戦仲間と思っている。北条には関東の覇者として健在であってほしいという家康に、氏政もバカではないので心が動いていきます。

ていうか、ここの家康が今まで見たこともないほど誠意にあふれているわけですよ。

自身の全霊をかけて、動かない相手をなんとか動かして、滅びの道から救おうとする家康は、おじさんの、というか人間としてのかっこよさに満ちていました。

この二人のやり取りを、正信と江雪斎も見ているんですね。

江雪斎はどれだけ驚いたか、正信はどれだけ自分の主人を誇りに思ったか(表情は全く変化がなかったですけど)。

いつの間にか家康は大変立派なリーダーになっていました。

●個人的な思い出ですが、80-90年代なんかはですね、家康というのはあまり人気がなかったように思います。

当時は現人神のごとく人気のあった司馬遼太郎先生の、家康嫌い秀吉贔屓の影響なんかもありまして、

源頼朝・足利尊氏・徳川家康など、武家政権を開いた英傑について、リベラル系の知識人が「日本人は凡庸な常識人についていく、羊のように保守的な民族」という文脈で語っていた記憶があります。

しかし、この家康を見たら言える。リーダーは常識人がいいと!!

関係性のリユース

●北条の家と領地を守るよう説得する家康ですが、後半は脅しもかけてきます。

ここまで言ってもわかってもらえないなら、徳川は北条と手切れにする、嫁に出した(家康の)娘も返してもらうぞと、今度はヤクザみたいな様子で凄む家康。

●氏政は妻であり、嫡男の母である信玄の長女と、生木を引き裂くように別れさせられた過去があり、この脅しは結構な効果をもたらします。

(信玄の娘は、氏政と別れさせられて間もなく27歳くらいで亡くなっていて、氏政は武田との関係が回復してから、彼女の遺骨を分骨してもらい、自ら供養しています)

●ここで氏政の家族の人間関係のフレームが、一代下がってもう一度繰り返されそうになる。

家康→氏政の「形だけでも頭を下げて家と領地を守れ」という説得は、おとり→昌幸の「嘘でもいいから頭を下げろ」の繰り返しです。

こういう関係性にちょっとずつ変化をつけて、何度も使いまわしていくのは、今作の特徴ですねえ。面白いなあ。

●氏政は最後に「これだけは言っておく。いずれかならず秀吉は北条が倒す」と吠える。家康は「心してかかられませ。でなければ北条は滅びますぞ」と忠告とエールを送ります。

●会談後、家康は「北条が滅びてくれた方がどれだけ楽か。それでも心底救ってやりたくなったのだ。なんの得にもならないが」とこぼします。

正信はそれを聞いて「それでこそ我が殿」と満足そうに頷きます。この正信も面倒臭いおじさんですよね(褒めてる)。

昌幸上洛

●そんなわけで氏政は、条件付きながらも上洛することにします。

その条件とは、沼田の引渡し。沼田さんもてすぎですわ。

●三成は、沼田を渡せば上洛してくれるなんてハードル下がったわ、と喜びます。

しかし秀吉は「真田が納得せんだろう」と、真田を自分が説得する気はナッシング。そこで三成は、京都に昌幸を呼び出すから父親をなんとか説得しろと信繁に頼みます。

●昌幸は昌相を伴い、上京します。これは万が一のための護衛として連れて行ったという意味でしょうね。

妻と舅との関係に疲れた信幸は涙目で、自分も京都に連れていってと頼みますが、これはあっさり却下。

逆に薫様は人質として将来的には京都に差し出さなければならいので、うまいこと連れて行きたいのですが、バッサリと断られます。

●で、上洛してみれば、呼び出しの用件とは「沼田を北条に引き渡せ」。昌幸パッパはそんなの聞いておらんし、そんな話ならもう帰る!と息巻きます。で、それを出浦さまが止める。

時代に取り残されていたパッパが、なんだか可愛くなって復活してる。

名代対決

●昌幸が沼田引渡しを承諾しないので、刑部は、北条と真田に、秀吉の前で直談判させるというアイデアを出します。

秀吉が面白がってこれを許可したため、信繁は今度は昌幸に直談判に応じるよう説得する羽目に。「これが新しい形の戦なのだと御心得ください」と必死に説得する信繁の、挟まれキャラときたら。

結局出浦さまが「戦なら受けて立つほかあるまい」と助け船を出してくれて、昌幸は渋々承諾します。

●ところが、もう一方の当事者である氏政は、「なんで沼田が引き渡されないのに上洛しなきゃならんのだ!」と談判を承諾しません。

絶対に上洛しないという父に、今度は息子の氏直くんが「それでいいのか」と不安になってきます。

かといって自分が上洛して命でも狙われたらとヘタレた氏直に、北条の外交僧である板部岡江雪斎が「名代として自分が行く」と申し出ます。

●で、事情をよく知る、というか沼田を北条に渡すと真田に断りもなく約束し、沼田問題の原因を作った徳川も、参考人として呼ばれているのですが、北条氏政が出ないのでは当主である家康が行くわけにはいきません。

家康は正信を名代にして派遣することに。

●それを聞いた昌幸は、北条も徳川も名代なら自分が出ていくわけには行かないと断ります。

治部も刑部もこうなると容赦なし。乱世に戻るのは絶対に許さぬと、信繁に出席を命じますww

●こうして名代だらけの自己主張大会が開かれることになります。

どう考えても史実ではなく、創作ではありますが、登場人物たちの人物像の積み重ねや、事がここに至るまでの経緯を非常に丁寧に描いていたので、萎える事はなかったですね。

というか「関係者の粘り強い努力」に感動しました。

あー、そうそう、こういうことだよね。調整ってさ・・・

戦争というのは勝っても負けても消耗するものですから、小競り合いはともかくとして、ガチの殴り合いだけはみんなできれば避けたいと思ってて、戦国時代も同じだったかもしれませんね。

セコンド・父昌幸

●こうして信繁は、北条のオフィシャル外交僧と、本多正信という狸と渡り合う羽目になるのですが、信繁には内緒のセコンドが付いていました。

なんと、昌幸がこっそり聚楽第の納戸に隠れていたのです(苦笑)。

徳川を味方につけろ、と言われた信繁は、馬鹿正直に正信に雑談を持ちかけ、年齢による体力の回復鈍化に悩む正信に有馬温泉を教えたりするのですが、多分そういうことじゃないぞ。

次回、ポロリもあるよ!きっと。

あー今週も面白かった!

三谷幸喜さんのお得意の法廷劇ということで、期待が高まりますが、個人的には昌幸パッパがどのようにして、石田治部に見つかるのか、大変楽しみにしています。

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