真田丸 第十九回「恋路」レビュー〈1〉見るなの部屋から始まる大阪城ホラー。真田サイドは狸親父が調子を取り戻して、親子コントが復活。

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視聴直後は、なんというホラーであるか、とgkblでした。

特に、茶々の、「私たちは同じ日に死ぬの」という気迫がすごかった。

信繁が初めて茶々を正面から見つめて「遠い先であることを祈っております」と彼女の呪いというか懇願というかを受け入れるところも美しかったです。

象徴と暗喩に満ちた、不吉な淡い恋の呪詛回。

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●前回、秀吉に昌幸と直接面会してくれるよう、茶々にとりなしを頼んだ信繁。

茶々はその代償に、信繁を呼び出し、秀吉に「絶対に近寄ってはならない」と禁じられた蔵の探検に付き合わせます。

「青髭」を連想させる「見るなのタブー」。しょっぱなから濃い展開です。

●茶々はここで自分の過去を信繁に話します。

幼い頃からおびただしい人の死を見てきたこと、その死をもたらしたのが他ならぬ秀吉であること。そうやって死に慣れてしまったため、人が死んでもなんとも思わないし、自分が死ぬのも怖くないこと。

床からの微妙な照り返しの光が茶々の顔と、蔵にしまわれた武器の刃の部分に当たって白く光り、超こわい。

しかし、そんな茶々が秘めた「生きたい。死にたくない」という本心を信繁は見抜きます。

●茶々は自分を抱きとめた信繁にそのまましな垂れかかり、淡い逢瀬を楽しみます。茶々は、誰かが自分を助け出してくれるという、儚い夢を見ていたかったのですね。

多分、相手は自分と釣り合う年齢の、適切で妥当な身分と能力の男なら、誰でも良かった。でもそうやって粉をかけた相手の一人である信繁を、だんだん、本当に好きになっていったのだと思います。

しかし、そんな茶々に対して、信繁は決して踏み込まず、「殿下の側室になるのを断って、幸せになれるは思えません」と思っ切り自己保身に走った応答に終始します。

信繁にとって、茶々は死に近すぎる女でした。

●茶々と信繁は、蔵を出たところできりちゃんに見つかってしまいます。せっかく寧さまにいただいたピカピカのカステイラを、つまみ食いしないで信繁のところに持ってきたのに、あららら。。。

城攻めのたとえ

●秀吉は、茶々を側室にする許可を寧に求めます。

秀吉はずるいことに、膝枕してくれている寧に「茶々に惚れてしまった、あの城を落とすにはどうしたらいい?」なんて子供みたいに訴えることで寧の怒りを反らします。

寧さまが大変苦しそうに「真正面から口説くしかないでしょう」とアドバイスするやり取りは、いたたまれなかったですね。

ちょっと前まで、寧が秀次を贔屓するのを、本気で嫉妬していた秀吉なのに、いつの間にか立場が逆転してしまっていました。

●一方、茶々は信繁に対してどんどん馴れ馴れしく接するようになってきます。

秀吉の前でもお構いなしなので、乳母の大蔵卿局や石田治部までヒヤヒヤ。もちろん信繁本人もいちいち肝を冷やします。

秀吉は知ってか知らずか「ずいぶん息が合っているなあ、お前たち」というようなことをニコニコしながらさらっと言って、信繁を牽制します。

●実は信繁と茶々の件は大坂城内ですでに噂になっています。

片桐且元は信繁を呼び出して、身分を弁えて茶々から手を引けと忠告します。

且元は父の代から浅井家に仕えていた関係で、幼い頃から茶々を知っており、父親のように茶々を見守っていたという人物でした。

ここで初めて茶々の今後を案じて、信繁を遠ざけようとする人が現れるのですが、これは後々のちょっとした伏線になっています。

信繁が「手なんて出してないですよ!」と困惑するのがおかしい。大変あなあ、これは。

真田さんちは駿河城に滞在中

●さて、その頃、真田昌幸ご一行は、まだ徳川家康の駿河城に滞在していました。

信尹叔父上と久しぶりに再会する一行。

信尹おじさんは月代を剃り、お召し物も若干ランクアップし、見栄えがずいぶん良くなりました。徳川に使える前から、グレーのお召し物がいぶし銀を放ちって大変かっこよかったので、やっぱり月代効果でしょうかね。

信尹と信幸は「真田が徳川に従うのは悪いことではない。少なくとも徳川から攻められることはなくなる」と、話し合います。

第一次上田合戦後、パッパは徳川とは長い戦いになるだろう、と言いますが、その長い戦いがおそらく昌幸を摩耗したんでしょうね。

●駿河城には松も伴われてきています。

記憶が完全に戻ったわけではない松は、信幸を源次郎と呼んだり、どうしてもこのお城のことが思い出せない、などとトンチンカンに打ち沈んでいましたが、

「姉上がこのお城に来たのは初めてですから、思い出せないのは当然です」

と信幸に言われて「やだー!早く言いなさいよー!もー!」と、ものすごく以前の調子を取り戻しします。松さまかわいいわ。和むわ。

「今のは実に姉上らしかったです!」と信幸が喜ぶのも尊い。嫡男さんまじ尊い。

嫁はスパイ

●先日の高笑いの興奮も冷め、だんだん「真田は本当に裏切らないの?」と心配になってきた徳川家康。

真田安房守という男は敵に回すと大変厄介ですが、部下になっても胃が痛かった。

家康は平八郎(本多忠勝)の娘を真田に嫁に出し、間者とすることにします。

「そちの娘をわしにくれ!」と言われて、忠勝は「稲は命がけで育ててきた愛娘です」と、静かに涙を流し、承諾します。

●敬愛する殿には承諾を伝えたものの、本音では納得しきれない忠勝パパ。

思わず、お城の柱に頭を打ち付けたり、厠で用を足す信幸を背後から睨み付けたりといった奇行に及んでしまいます。

ちなみに、信幸は途中で出なくなっちゃうものの、慌てずに挨拶して場所を譲っていました。えーと、立派な態度だったと思います。それでお父さんが「こいつなら大丈夫」とか、思ったかどうかは知りませんけどww

●家康は早速、昌幸・信幸父子を召します。

徳川と真田の絆を深めたいという申し出に、パッパは驚き、息子の顔を見、「すでに亡き兄の娘が正室としておりますので」とお断りするのですが、家康は全く引かず、ぜひにももらってくれと言ってききません。

●信尹は、おそらく間者でしょうと家康の思惑を見抜きますが、「徳川から真田に人質を差し出すようなもの」「断ったら波風が立ちます」と徳川と真田の間を調整します。

昌幸はと言えば「そんな使えそうな駒がきちゃうの? 楽しい」となんだかすっかり以前の鬼畜っぷりを取り戻して生き生きし始める始末。

信幸はおこうのことを思い、断って欲しいと父親に懇願しますが、

「真田のためだ、源三郎、泣いてくれ!」

この、狸親父が!とちょっと喜んだ人はおこうさんに謝りましょう。

●しかし、ここは印象深かったですね。

信幸とこうの結婚は、昌幸が真田家を継ぐにあたって、正統性を保持するために、武田勝頼によって決められたもの。

昌幸はそれをパッと捨てます。昌幸の中で、武田家へのこだわりがかなり後退していることがわかりますね。

●忠勝の方も、稲を説得します。こちらの方は、お父さんも涙なら、娘の方も涙で嫌がる親バカコント。

一度は殿のお役に立つなら、と承諾した稲が「やっぱり嫌〜〜!」と戦国最強の武将の一人である本多忠勝を突き飛ばすところにはほのぼのしつつも吹いた。

稲姫、どんだけ〜〜。

●こうして話がまとまり、当人たちの顔合わせになります。強張る信幸と稲、娘のために精一杯真田に睨みを利かせる平八郎以外の狸たちは大喜びします。

特に本多正信の「おめでとうございます」は、後ろに小さく草が生えて聞こえました。でも正信のそう言う真っ黒いところが好き。

というわけで〈2〉へ続きます。本丸までに間に合わない悪寒。

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