「恋路」濃密で構造的な三角関係。自らの死と結婚した秀吉。

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画像転載元:nhk公式サイト

ロマンチックなタイトルとは裏腹のハード呪詛回で、入り組んだ男女の三角関係 x 4セットが描かれます。

  1.  寧-秀吉-茶々
  2.  秀吉-茶々-信繁
  3.  茶々-信繁-きり
  4.  稲-信幸-こう

ですね。

真田丸では、一つのテーマを描くのに、人物を変え、回を変え、アレンジを変えて、変奏曲のように描き続けるところがありまして。

例えば「偉大な父を持った息子」というテーマでは、戦国中期の英雄である武田信玄と上杉謙信の息子たちが描かれます。

父親に嫡男と認められてこなかった息子という共通点を持ちながら、勝頼は自身のファザコンに殉じ、景勝は父親との比較を捨て生き残るというように生死を分かつ。

そして勝頼・景勝とは対照的に、幼い頃から嫡男と承認され、父親に大切に育てられてきた織田信忠という息子が登場する。

信忠は「親父かっこいい!この人の息子であることが俺の誇り。頑張らなきゃ」と素直に父親を仰ぎ見、選択の余地もないまま運命に飲み込まれて死ぬ。

こういう感じのアレンジのずらし方と趣向の書き分けが見事で、毎回目をみはるんですけども、19回の「恋路」は、いつもだったらタイミングをずらして繰り返されるテーマを、クライマックスのように一回に全部ぶち込んできた濃密回でした。

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政略結婚という軸

今回描かれた三角関係でまず対照的で面白かったのが、政略結婚という軸で見たときの秀吉のセットと、信幸のセットです。

どちらも自身の格を上げるため、家の安泰のためにする結婚なのですが、

秀吉が茶々との結婚を望んで手管を尽くすのに対し、信幸は選択の余地なく「泣いて」結婚する。

しかし信幸の望まない結婚が、互いに争っていた徳川と真田の誼を通じるという前向きな意味合いの結婚であるのに対して、

望んで結婚する秀吉は、自らが滅ぼした家の娘、自分が殺したかつて惚れていた女の娘との結婚という、過去の亡霊との結婚です。

三成が「殿下はどこへ行くのか」と不安を口にするように、過去との結婚は、秀吉には織田信長を引き継ぐ以上の展望がないことを示しています。

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画像転載元:nhk公式サイト

真田家はどこへ行くのかというと、この時点ではまだわからないのだけども、少なくともこの結婚で徳川との新しい回路が開かれることは間違いない。

先代当主の娘との婚姻を解除して実現するこの結婚は、明らかに過去との決別を意味しているのですが、それをあっさり決断したのが、誰よりも武田家の家臣であることにこだわってきた昌幸というのも印象的です。

18回「上洛」でコテンパンにされたパッパは、武田家の遺臣というこだわりを一度スパッと捨てて仕切り直しを図ります。このタフさ。

と、このように政略結婚という軸で描かれた2セットは、過去と未来という軸でどこまでも対照的です。

恋と死

秀吉と信繁との軸は、信幸との対照性よりもちょっとわかりにくく、複雑に描かれます。

それは「恋」という靄がかかっている。

秀吉の茶々への想いは、複雑な執着を含めて、やっぱり「老いらくの恋」としか言いようのないものだったろうと思います。

簒奪した主家(織田家)を取り込むという計算はある。

しかしそれ以上に、秀吉から見た茶々は、母親の面影を残す若く美しい頼りない境遇の女性で、老年に達した自分の身を錯覚させてくれる憧憬に満ちた存在なんですね。

決して信繁から見た茶々のような「死の表象」ではない。

(でも茶々から見ると、秀吉は親しい人の無惨な死を思い起こさせる、恐ろしい存在なんですけどね)

あと、自分を補うような、より優れた存在と結婚して、人間として完成したいっていうのは、男女を問わず割と根源的な欲求だと思うんですけども、秀吉にとって、信長とお市に所縁のある茶々のみが、その対象となりえた。

そういうものを諸々含めて、どうしても茶々をものにしたいと秀吉は考えます。

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秀吉にとっては老いらくの成就であったはずの幸福な結婚が、実はそうではなかった。

その辺は、最後に茶々が信繁にかけた「私たちは同じ日に死ぬ」という渾身の呪いからも明らかで、やはり茶々は死に近い、あちら側の女でした。

秀吉がそれについに気がつかないところが、いかにも「老いらくの恋」で目が曇った感じで、調子を取り戻してきた昌幸と対照的なのも、前回の顛末を思うと面白いところです。

寧が恋に目を曇らせた秀吉を守り得ないのと、恋するがゆえに直感が冴えるきりちゃんが信繁を守って押し花をパクッとするという対比も。

豪華で複雑で手の込んだ筋立ては、まるで秀吉が纏う絢爛な衣装のようで、そんなところまで考えて作られているとしたら、真田丸は本当に神大河になるかもしれん。。

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