真田丸 第十七回「再会」レビュー〈2〉人たらしの本領発揮。太閤殿下の半端ない巻き込み力。

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後半、大政所が徳川方に人質として預けられることになり、家康も上洛せざるを得なくなります。

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三角関係なの?

●きりは豊臣家の家族会議の時も控えており、信繁にその顛末を伝えます。

「年寄りは大事にしててもガクッと行っちゃうのよ〜」と、どんなときでも炸裂するきりちゃん節が楽しいです。

ほんとうまく豊臣の内部事情を信繁に伝えるポジションに持って行きましたよねえ(驚)。

しかし、ここで茶々がきりに気がついてしまいます。

●恐ろしいことに茶々はあっという間に二人の親しげな関係に気がつき、「幼なじみ? 二人はいい仲?」詰め寄ってきます。

そこで信繁は最低なことに「はい…」と応え、きりちゃんを対茶々用の防波堤にします。おいいい…

茶々の恐ろしさを知らないきりちゃんは、信繁の言葉を本気にしてはいないものの、無邪気に喜び、嬉しげ♥︎にその場を下がります。

それを見た茶々がふっと笑いながら、きりの仕草を真似る。

信繁(と視聴者)は、茶々の笑顔と可憐な仕草のなんとも言えない恐ろしさにぞっとします。

しかし、面白いのは、きりちゃんならなんとかなるであろうというよくわからない信頼感がいつの間にか醸成されていることです。

そこに三成がやってきます。

開いて行く距離

●三成は、信繁の祖母とりが一時期徳川の人質になっていたことを知っていて、信繁を書庫へと連れ出してあれこれ聞き出そうとします。

三成は「大政所様に万に一つのこともあってはならない」と非常に心配しています。

主家の家族に危険があってはならないという思いとか、

なんとか徳川を屈服させた上で穏やかな関係を築きたいとか、

アイデアを出したからには大政所の安全を出来る限り確認するのは責務とか、

いろんな意味が三成の複雑な表情から見て取れました。

信繁は「具体的にどうだったかはわかりませんが、確かに祖母は大層大事にしてもらったと話しておりました」と三成を安心させます。

その時、加藤清正と福祉正則が、引き戸をスパーーーーン!と

●この二人は大政所を人質に出す事には大反対で、三成を止めに来たんですが、三成からするともうこの二人がバカにしか見えません。

市松(正則)なんか「俺が代わりに行く!」とか言い出して、三成は「お前に人質の価値はない」と呆れ果てます。私は和みましたけど。

信繁は三成に殴り掛かろうとする市松を止め、その場に居た大谷吉継も清正・正則を叱るんですが、三成の態度もかなり悪くて、もうどうしようもない感じ。

三成の心が冷たいから大政所を徳川の人質に出すと思ってる脳筋二人に、三成は辟易します。

「お前泣いてるのか(必死で詰め寄る清正に)」「バカと話すと疲れる」

秀吉の子飼の武将達の間に確執が広がって行きます…

旭と家康

●さて、大政所を送られることになった家康は上洛せざるを得ないのですが、ビビリ故の慎重さで「もしかしたら大政所は本物じゃないかも!」ということに気がついてしまいます。

正信「それなら、大政所をよく知る方に確認してもらえばいいじゃない。今ちょうどうちにいるあの人に」というわけで、秀吉の実妹・旭姫の登場です。

●今回はこの旭姫の清水ミチコさんが最高でした。徳川と姻戚関係を結ぶために、前の夫と無理矢理離縁させられた、不幸な仏頂面の女性をインパクト大で演じてました。

控えめに言って笑いが止まらんかったww

別のエントリで書きましたので省きますが、家康は元は農民のどんくさそうで愛想もない女性を「儂らは夫婦なんですから」と、非常に情け深く扱います。

画像転載元:nhk公式サイト 徳川、豊臣、真田、各ルートのエピソードが詰め込まれた17回でした。 16回と同じく、今後の伏線とな...

そしてなか(大政所)と旭を対面させ、その様子を見て本物と確信するのですが、母娘の対面を見つめる家康の目には涙が…

●旭姫の晩年は幸せではなかったかもしれないけれど、内野家康に大事にされて穏やかに過ごしただろうと思うことができて、視聴者として少しほっとするものがありましたね。

旭はこの少し後、小田原攻めの少し前に亡くなります。

真田丸は、登場人物の始末をきっちりつけるドラマなんですけど、意外とこういうが大事、ということは昨年散々学んだところです。

秀吉の本領発揮

●死んだと思われていた姉・松を確認するために、信繁はきりを連れて阿国一座のリハーサルへ。

本人に間違いないと確信する二人ですが、お藤と名乗るその女性は「なんかの間違いじゃない」と一笑に付します。

●その夜、三成邸に間借りしている信繁の元に、秀吉が忍んでやってきます。障子の隙間から「よっ」と現れる太閤殿下の軽さと来たら。

太閤殿下は、

自分は実は気が小さい、明日家康に会ったら緊張してシュンとしてしまうかも。

そうならないよう、今夜のうちに家康に会って儂に従ってくれるよう頼みたい、仲を取り持って。助けてちょー!

と一方的に捲し立てて了承させます。

次の場面ではもう家康 vs 信繁with秀吉という超スピード展開で、超面白いですww

●上田合戦の件でバチバチやり合う徳川 vs 真田を尻目に、「ええい、面倒くさい、わしじゃあ!」と正体を表すと、もうすっかり太閤殿下のペースです。

殿下が信繁の従者の振りで控えているときは、

「(上田合戦では)徳川様の兵もなかなか強うございました」「真田安房守に兵法の極意を教えてもらいたいものだ」

みたいな、バッチバチの会話で信濃編みたいだったんですが、秀吉のインパクトでそれが吹き飛んでしまうのが暗示的です。

●秀吉は家康に、儂とお主で新しい日本を作って行きたい、それを天下万民に示したい、そのために芝居を打ってもらいたい、と頼みます。

ここは、秀吉が早口にわーわー捲し立てるんだけど、「儂とお主で新しい日本を作って行きたい」のところで、家康がはっとする顔がちゃんと入ります。

●秀吉は家康に翌日の会見でのシナリオを伝えます。挨拶、やり取りだけじゃなく、例の陣羽織を貰い受ける小芝居までww

「芝居がどんどん難しくなっております…」と戸惑う家康に、信繁が昼間、阿国がやっていた「丹田呼吸法」(丹田で呼吸すると集中力が増す)を伝授し、一緒にフーフーハーしちゃった秀吉と家康は、とりあえず手を携えることになります。

手紙

●三成邸に戻った信繁は、「今夜のことは言うまでもないけど他言無用」と釘を刺されます。「多分言っても誰にも信じてもらえないでしょうけど」と返す信繁。

●三成は信繁に、信繁が信濃に出した手紙の束を返し、ついでに信幸から届いていた手紙の束を見せます。

「素直なだけでは生きていけない。もっと裏を読め」「今回、慌てていたのはお前だけだ」

石田治部少輔のエリート官僚育成教室。治部殿優しすぎです。

●さらに三成は、「お前みたいな薄っぺらい若造が、徳川や上杉に取り入り、殿下の心まで掴むとは。いったいお前は何者だ?」と複雑なデレを滲ませます。

信繁は「真田安房守の次男坊です」と、誇らしげに父の子であることを宣言するのでが、でもこの父上が次回ではペシャンコにされるんですよね。

そして信幸の手紙を「兄弟揃ってバカ素直」といささか呆れながら内容確認している三成は、その未来が見えているという皮肉ね。

●翌日、秀吉の書いたシナリオ通りの猿芝居が行われます。

信幸は弟の元に届かないことなど想像もできないまま、「父上が道を誤っている気がして心配でならない。どうしたらいいかわからない」と言う手紙をまた綴るのでした。

一分の隙もない

伏線と伏線と人物の登場と退場が、一分の隙もなく盛り込まれていて、深読みがものすごく楽しいです。

結果が確定しているからこその伏線の複雑さがすばらしいよね。と、しみじみ歴史ドラマの良さを噛み締めつつ、また次回〜〜。

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