「表裏」戦略眼がないという信繁の弱点と、三成の教育と。

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画像転載元:nhk公式サイト

これまで才気あふれる青年として描写されていた主人公の源次郎信繁。

しかし、それは飽くまで父上の描いた「北条・徳川・上杉の三すくみ状態を維持して、信濃を緩衝地帯とし、真田が実質的に保有する」という大きな絵があってこそだったんだなあ、というのがよく分かった回でした。

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実は戦略眼がなかった

秀吉の台頭で、そのパッパの絵が成立しなくなったわけですが、信繁にはまだ、そこで「大きな絵を描くためにどうしたらいいか」というところまでは思いが至らない。

秀吉のサイコパス的恐ろしさ+茶々の好意アピールによる命の危険に、ハラハラしている自分と、真田の運命を混同しています。

三成が惣無事の話をしても冷静に聞く事ができない。

(昌幸は滝川様から「戦のない世が来る」と聞いた時、少し時間がかかったものの、ちゃんと理解しました。)

越後では才走った活躍を見せましたが、それも3勢力の中で真田家と最も利害が一致する上杉家となんとしても手を結ぶ、という昌幸の絵があったからなんですね。

父親の庇護を離れた大坂では、信繁の若さが露呈します。

秀吉がサイコパスかって言うと…

わたしも最初は秀吉がサイコパスで大阪城が真っ暗闇だなあ、こわいなあと思っていたんですけど、いや実際のところ結構そうですけど、それだけじゃないんですね。

レビューを書いてみて、信繁が秀吉の意図を全然汲み取れてないのが、振り回される原因というのがわかってきました。

秀吉の意図は割と最初から明確です。

真田については上杉から引き離して自分に臣従させたいと思っている。

なぜならば、真田家が、彼が警戒する徳川家康を独力で撃退した武名の高い勢力だから。

すっごく平たく言うと、徳川の天敵とも言える勢力を取り込むことで、家康を配下に従えたときに、お前が倒せなかった真田が今はわしに従っておるぞ、とマウントするネタにしようと思ってるわけです。

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画像転載元:nhk公式サイト

その辺がどうも信繁に通じないので、秀吉も三成もちょっとイラッとする。しかし、信繁がまだ子供というか青二才ということもわかっていて、手綱をゆるめにしている。

見ている方にはその辺が秀吉の気まぐれに見えるんですけど、違いますね。彼なりに寛大に接しているし、気まぐれではありません。まあ子供扱いしているとは思いますが、子飼いの子たちにはだいたいこんな感じの父親だったのかもしれません。

多分、秀吉の狙いは、信繁に父親に上洛を促す手紙を出させることくらいです。

私(信繁)も厚遇されてますし、安心して太閤殿下に従ってください、とでも書いてくれればいいと思ってて、信繁を側近に取り立てるのは昌幸への「儂、徳川を倒した真田にはもうデレてるから。いい息子さんですね」というメッセージです。

(だから三成は信繁の手紙をチェックしてるし、思ったようなことが書かれていないから突き返す)

そんな中で信繁は、自分が茶々さまに気に入られたら殺されるかも…なんてことすら思っているんだなあw

三成が、こいつはバカじゃないし機転も効くけど政治脳が足りないんだな、と理解して、信繁くんを育て始めたのにワロタ。

パッパは気がついているか

また問題なのが、パッパがどうも信繁の政治脳のなさに気がついていないことですね。

パッパは、調略とか、戦に勝つための教育はいろいろしてるんですが、正面からどんと外交するような戦略眼を信繁に仕込んでいません。

主に現在、信繁が放牧されてるせいですが、上杉で次男坊がうまく立ち回ったために過大評価している節があり、そのために信繁を馬廻り衆に取り立てた秀吉の意図もちょっと通じません。

まあパッパなので、敢えて無視しているのかもしれませんけど。

箱入りで大事に育ててる信幸には、意外にしっかり教育してて、信幸からは思うような回答が出てこないのを歯がゆく思いつつも、こいつは儂とは大分違うからなあ…と思っている顔は、16回の「真田えらいこっちゃ会議」で見られましたね。

豊臣に出向いていたのが叔父上だったらまた違ったんだろうなあと思いつつ、「信尹を昌幸に付けておくのは危険」と考えた家康の慧眼(を矛盾無く仕込める脚本の凄さ)に、改めて感心するのでした。

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