真田丸 第十一回「祝言」レビュー〈2〉わざわざ愛すべき人物に仕立て上げてから無惨に殺す。三谷幸喜氏が視聴者にドSすぎて。

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ギャグが楽しい前半と打って変わって、後半は次第に退っ引き成らない緊張感が高まって行きます;;

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まだあの人のことが好きだから

●昌幸は、室賀正武を誘い出すために、急遽信繁と梅の祝言を執り行うことにします。飽くまで内々のことだけど、という注付きで。

信幸が「せめて祝言が終わるまでは信繁に黙っていて欲しい」と必死に父親に頼んだため、信繁は何も知りません。こんな小さなエピソード一つで、いろんなものが表現されてしまうんだから、演劇って大変だ。

●昌幸と正武の逃げ場がだんだんなくなっていくと同時に、もう一組の幼なじみ、きりと梅の緊張も高まります。

祝言の準備を手伝うきりは、ついついいつもの調子で「あんたちょっとだらしないとこあるのよ、きりっとしなさいよ、きりっと」みたいなことを信繁に言うんですが、それを聞いた梅は抑えて来た気持ちが吹き出し、後戻りできないようなことを言ってしまいます。

「もうあの人は私の旦那様だから、きりちゃんはかまわないで。私たちのことは放っておいて」「だってきりちゃん、まだあの人のことが好きだから」←梅ちゃん恐ろしい…

きりは、自分の気持ちは隠して来たつもりでしたから、当然大変なショックを受けて、梅の前から逃げ出してしまいます。

こっちのパートも極限に近いですね。

●一方信幸は、病弱な妻のおこうに、祝言の席で信繁から目を離さず、部屋から出さないように頼みます。

えっ、おこうさんに!? と思ったんですが、いやそれがおこうさん、すごくがんばるんですよ。ええ夫婦や〜。

対局

●やがて宴もたけなわ。皆に酒が良い感じに廻った頃、昌幸は室賀さまを碁に誘います。

「わしに勝ったことなどないくせに」と室賀さま。室賀さまは当然、昌幸が感づいていることがわからないわけはありません。なのでできれば避けようとします。しかし、このままではいられないことも分かっています…><

●本多正信につけられた暗殺者二人は、室賀さまのお供として、上田城に来てるんですが、その二人を出浦昌相が一太刀で切り捨てます。

このシーンの、出浦役の寺島進さんの目の覚めるような殺陣がすごくて、これだけでも見る価値ありありでした。一瞬なんですけど、とにかくすごい。

まさか大河ドラマでこんなにかっこいい殺陣が見られるなんて! カメラのアングルも、少しだけ返り血を浴びる演出も何もかもがかっこいいったら。

●碁を始めた昌幸と室賀さまを、控えの間で信幸が見守り、掛け軸の裏の隠し部屋では内記と出浦が様子をうかがいます。

内記も出浦も羽織を脱いで袖は襷がけ。このおじさんsの襷がけがかっこよくてですね、なんかもうクラクラしてましたわ…

スクリーンショット 2016-03-21 19.38.03

画像転載元:nhk公式サイト

↑これですよこれ!!

●カメラは信繁の宴会の席へ…ここで梅がきりに「こっちへおいで。一緒に飲もう」と声をかけます。仲直りしたかったのでしょうが、きりちゃんは「遠慮しとくわ」と断り、部屋を出て行きます。

そして何故か、というか、信幸にかまって欲しくて、当主の部屋の縁側へ。きりちゃんそこは危ないよ…!

●また、信繁が信幸がいないのに気がつき、探しに行こうとします。

信幸に頼まれていたおこうは、信繁を引き止めるために、身体を張って雁金踊りを披露します。途中で倒れるんじゃないかと、登場人物も視聴者もハラハラ。

ああ、退っ引き成らないww おこうさんどころじゃないはずなのに、ハラハラするww 悔しいww 長野里美さんが面白くて笑っちゃうww

室賀正武を成敗

●碁が進み、昌幸と正武の対決の時がきました。

昌幸は「儂を殺しに来たのであろう」と室賀に指摘し、室賀が連れて来た供回りのものを「あれは徳川の手の者か。それなら死体を徳川に送りつける」と始末したことを知らせ、「お主の負けじゃ。儂の家来になれ。さすれば許す」と追いつめます。

「よう考えろ。お主にはそれ以外逃げ道はない」

●パッパは、退路を全部断った上で理詰めで室賀に臣従を迫るんですが、役者さんのうっすら涙目で、殺したくないという本音が透けて見えるんですよね><

●そして室賀さまも、自分がたどる運命も、昌幸の気持ちもだいたいわかっているのですが、敢えて昌幸の申し出を無碍に断ります。

「幼い頃より儂の前にはいつもお主がいた。だが儂は人としても武士としても、お主に劣っていると思った事は一度もない」「儂の勝ちじゃ」←碁のこと。

室賀は一方的に碁を終わらせて、懐の小刀を碁盤の上に置き、立ち去る振りをして、隠し持っていた棒手裏剣で昌幸を襲います。

●が、様子をうかがっていた出浦がそれを防ぎます。

信幸が室賀を刺し、きりを守ろうと内記がさらに切り付けるのですが、それでも息の耐えない室賀さまを、出浦がの頸動脈を切ってさっとトドメを刺すという、テレビドラマとしてはかなり一閃を踏み越えた惨殺シーンで、室賀正武氏、死亡。

●室賀さまは無名の国人領主の一人なのですが、無名であるだけに、ちょっとなんとかならなかったのかとついつい思ってしまう…

堅物で癇癪持ち、まっすぐでちょっと面白くて、単純で素直なおじさん。

わざわざ愛すべき人物に仕立て上げ、育て上げてから、こんなに丹念に、無惨に殺すなんて、三谷幸喜はひどすぎだよ>< いやでもひどくていいよ、すばらしかったよ>< ありがとう〜〜。

きりの怒り、涙

●きりちゃんはこの室賀正武殺害の一部始終を目にしてしまいます。

きりにこの場に引っ張ってこられた信繁は「読めました。何故祝言を許されたのか…」と放心するのみ。梅ちゃんに至っては一目ですべてを悟って黙り込みます。

きりちゃんだけが、梅ちゃんのために純粋に怒って泣きます。

きりちゃんは失恋の痛手とか、バレてないと思ってたことがバレてたという気恥ずかしさとか、いろいろあったはずなのに、友達のために本気で怒って泣いた。いい子なんですよ、ただ喋りが現代語なだけ><

●昌幸は、新郎新婦、そして集まって来た一族郎党に「これはすべては儂がさせたこと」と宣言するのですが、これは多少なりとも源次郎をかばう気持ちからでしょう。

祝言を策略に利用したことに新郎が関わっていたとしたら、あんまりにもあんまりだ…

●室賀さまの骸を見ても怒りが湧かなかったという信繁は、思いやりに欠ける自分の心に怯えます。

そんな信繁を、信幸は「それでも前に進むしかないのだ、我らは」と励ますのでした。

出浦さまがかっこいい!

とにかく、ニンジャマスター出浦さまの存在感がすごかった。

私が見た実写系忍者の侍の中では一番強くてかっこいい。間違いないです><

真田ものが美味しいのは、合戦あり、忍者あり、個人戦の殺陣ありと、戦闘シーンのバリエーションが豊富且つ講談ギリギリのエンタメにできるところ…だと思うんですが、出浦さまと寺島進さんは、それを活かすに最適な人かもしれん。

と、室賀ロスがあんまり悲しいので、出浦さまと寺島さんではしゃいで見ました。

素直でかわいかった室賀さまと黙れ小童のこと、忘れません><

だまこわ師匠・室賀正武よ、安らかに…(400年もたってるがな…)

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