「祝言」真田丸最大の論点 きりはこれでいいのか問題。

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画像転載元:nhk公式サイト

室賀正武殺害事件というディープな話題に取りかかる前に、書いときます。

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きりという娘

きりちゃんについて、私は、第七回「奪回」でのうざったい台詞&行動にアレルギーが出て、「どうやったらきりが今後ヒロインとして挽回できるかわからん」と思って、書きました。

でも話が進むにつれてわかってきました。彼女は挽回などしない。

なぜなら彼女は策に溺れる信繁の心に爪を立てたり、甘えを突き放したり、予定調和で気持ちよく進んで行きそうなストーリーに「あんたたちそれでいいの?」と横やりを入れて、話を膨らませたりするだから。

ある意味、視聴者もきりちゃんの攻撃対象にされていて、気持ちよく昌幸や信繁の策に乗りながらドラマを見ていると、きりちゃんに揺さぶられることになる…ので、見ている方もイライラさせられるという仕掛けになっています。

現状の彼女の浮きっぷりは、作中人物としてより、メタ属性の方が強いことをあらわしていると思われます。

TLで、梅ちゃんは時代に即した良心、きりちゃんは時代を超えた良心、とあったのが印象的だったんですが、そういう存在かもしれないですね。

あと、きりちゃんの理解には、名前から読み解くのもいいかも。きり=桐と思うと、

例によってwikipediaからですが、

〜〜湿気を通さず、割れや狂いが少ないという特徴があり、高級木材として重宝されてきた。

日本では箏や箱、家具、特に箪笥の材料として用いられることが多く、桐箪笥といえば高級家具の代名詞である。かつて日本では女の子が生まれるとキリを植え、結婚する際にはそのキリで箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もあった。キリは成長が早いためこのようなことが可能なのである。

またキリは発火しづらいという特徴もあるため、金庫などの内側にも用いられる。

wikipedia キリより

うん、多分彼女はブレずにずーっとこのままだろう…

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画像転載元:nhk公式サイト

だがしかし!

しかしそれでも尚、きりちゃんがとてつもなくうざったいので、その理由を整理して、ちょっと軽減を計ってみる…

●空気が読めない上に、自分に素直で、良くも悪くもあんまり周囲が見えてない

●一人だけ現代劇の演技で周囲から浮いてる

この二つに、

●誰の傍にもいる同じような困ったちゃんへのいら立ちの記憶

●過去大河の困ったヒロインへのいら立ちの記憶

●きりちゃん自身のうざったさ

が重ね合わされて、なんかちょっとびっくりするくらいの相乗効果が発揮されてしまってる気がします。

「計算通り!」なのかどうかはわからないけれど、一つ言えることは、ここまで嫌われるキャラクターを捨て身で演じる長澤まさみの根性がすごい。

だてに初音とかやってない。

梅という娘

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画像転載元:nhk公式サイト

きりちゃんに対して梅ちゃんは、大変賢い女性です。

この人は自分の幸せのために行動して、出来婚→玉の輿という妙手を打った。

見方によってはとても強かな女性ですが、自分で自分の幸せを掴む意志を持った、ちゃんとした人でもあります。

多少策を弄したのは、身分の低さを考えると仕方がありません。

あと、堀田さんちはご両親もいないみたいだし、兄はまだ嫁とってないし、なんか不幸の気配がしてたまらんぽん…梅ちゃんの聡明さは、そうではないと生きて行けなかったということでしょう。

だけど、それだけに、彼女の聡明さは現実的というか、現世的で、きりちゃんが持っている「時代を超えた」ような大きなスケールはありません。

というと梅ちゃんをdisってるみたいですけど、多分、三谷幸喜氏が、理想の女性の属性を、二人に振り分けているということだと思います。

つまり梅もきりも観念的な、人工的な女性像であって、生身の史実の女とはちょっと違います。きりの嫌われっぷりと、梅の愛されっぷりは表裏一体です。

自分に出会った信繁

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画像転載元:nhk公式サイト

ところで十一回で明らかになったのは、信繁が意外と深いところまで闇に浸ってたってことです。

信繁は今回の事件で、自分自身と初めて出会って愕然とするんですが、そのきっかけとなったのは、多くの人がTLで指摘している通り、きりちゃんの言葉と素直な感情でした。

梅ときりにまつわるストーリーは、創作のせいか、童話めいてて観念的で、私的にはちょっと微妙だったんですが、この信繁の動揺はすごく良かった。

昌幸の謀略癖に一度は反発したものの、「人の命を損なわないための策」という言葉を調子良くとらえて、あっという間に策に溺れる謀将予備軍になってしまっていた信繁は、まさに真田の男っていうか、ナチュラルボーン謀将でした。

信繁は自分自身の業の深さにおののき、自分は人間としてどこに向かうんだろうと、根源的な不安に晒される。

運命に翻弄される不安じゃなくて、自分自身に翻弄される不安でいっぱいになります。

あかん作品では、ここまで人間を掘り下げられません。これだけでもこの真田丸という作品の格の高さが伺えます。

これだけの不安を抱えた信繁には、前に進んで行くために気持ちに寄り添ってくれる梅ちゃんが必要だし、困難に合えば自分を突き放して引き上げてくれるてことなるきりちゃんも必要なんですね。

梅的な賢明さと、きり的な相補性が共存しているのが、おそらく信繁にとっての理想の女性で、ここまで考えると梅ちゃんの属性が後々きりちゃんに受け継がれるフラグが立ってくるわけですが、それにより少しはきりちゃんのうざったさも改善される……んじゃないかな。

それで少しでも彼女に対するアレルギーが消えて、見やすくなるといいなあと思います。

というわけで、わたしはきりという女性について、もうあんまりどうこう言う気持ちはありません。

彼女は信繁の生涯のパートナーという紹介の通りの女性で、信繁を補う存在なので、きりちゃんの成長はひとえに信繁にかかっていると言っていいんじゃないでしょうか。がんばれw

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