真田丸 第十回「妙手」レビュー〈2〉怒っている相手の懐にこそ飛び込め。大事なのは立ち向かう勇気じゃなくて利益の共有。

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前半のレビューで、信幸のことをもっと書きたかったのに書けませんでした。心残りなので、また彼の事はまた別途書きたいと思います。

まずい、宿題ばかりを自ら増やしている。

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昌幸の次の手

●矢沢さんちの嫡男・三十郎は、父親が沼田城で勝手をし、迷惑をかけて申し訳ありませんと信繁に詫びを入れます。が、本心からの言葉じゃないことを信繁はよーくわかってまして、昌幸に掛け合って、三十郎を沼田城に加勢にいかせます。

昌幸も明るく三十郎を送り出し、いざとなったら叔父上を連れて脱出するよう言い含めるのもツーカーの成せる技。

ついでに昌幸は、沼田の叔父上を助けるためには上杉の力が要ると言い、信繁にその上杉を引っ張ってくる役目を任せます。

派手に裏切った真田を上杉が許すはずはない、「策」を用いる、だが策の内容はお前が考えろ、と丸投げされて、信繁は戸惑うどころかモチベーションを上げちゃいます。

●で、そのテンションのまま梅ちゃんに会いに行き、父上に策を練るよう命じられた嬉しいなあ楽しいなあとイチャイチャします。

二人で月を見上げるおうちデートと初々しい二人ですが、テレビドラマでなければもうちょっと色っぽく表現されたとこだと思います。これも可愛らしくて和みますけど^^

ここで梅ちゃんが、ややこと一緒にお帰りをおまちしておりますと信繁に妊娠を報告します。

チャンスを逃すな

●そんなこんなで信繁は越後にやってくるんですが、なんと景勝に目通りが叶うんですね。

ものものしい警備の中、帯刀も許されない状態での謁見なんですけど。

上杉家の現当主である景勝さまは、当然のことながらすばっと上杉を裏切った真田のことは相当怒ってまして「どの面下げてここへ来た?」なわけです。

どの面どころか、以前は信尹の三男と身分を偽ってましたっけ…

筆頭家老の直江兼続兼続に至っては「切り捨ててくれるわ」。哀れ信繁くんは薙刀の錆となり……ませんでした。景勝公が、最後に言いたい事があるなら申してみよ、とチャンスをくれたのです。

●信繁は薙刀を八方から突きつけられながらも、落ち着いて自らの策を披露します。

上杉には戦芝居をしていただきたい。虚空蔵山城を真田が攻める、上杉はそれを撃退する、そしてその勢いに乗って沼田の北条を攻めるらしい、と噂を流す。これで北条は退却するだろう…と。

景勝はそれに乗ります。

●というのも、この時、上杉家は真田家以上の崖っぷちだったからです。

うろ覚えですが、謙信の死後の後継者争いで消耗し、景勝が戦ったもう一人の謙信の養子・景虎が北条家出身だった事から北条との間に修復し難い溝が出来、織田に備えて武田と同盟したと思ったら武田が滅亡し、信長の死で一息ついたと思ったら国人に背かれ、鎮圧できないまま北条の上野信濃侵攻が始まり…って感じだったと思います。

つまり景勝さまは謙信の死後ずっとピンチ、越後の国力はずーっと右肩下がり。

そんな景勝から見ると、裏切り者の小せがれが単身やって来てあれこれ策を弄するなど、悪魔の誘惑みたいなものだったでしょう。有効そうでおもしろそうであればあるほど、信繁が恐るべき混沌からの使者のように見えたかもしれません。

しかし景勝は、裏切りものを許し、自分が恥をかくことを厭わず、家の存続を優先させて、この時最も有効と思われる策を「おもしろい」と採用するんですね。

「恐れずに勇気を出して良く言った」と、信繁を許した時、景勝は何故か一筋涙を流すんですけど、私はこれは彼自身が自分の葛藤に打ち勝った、試練を乗り越えた涙なんじゃないかと思いました。

●と、なんだかポエムになってしまいましたが、一言でまとめると、上杉家が尊かったという話ですね。

血を見る予感のエピローグ…

●というわけで、上杉と真田は虚空蔵山城で対峙します。ここで直江兼続の愛の兜が披露されます。クールっていうかコールドな兼続(三白眼)に「愛」の前立て。

いやすごくかっこいんですよ!これこそ歴史クラスタの見たかった直江兼続じゃー!と、もううっとりなんですよ!! 氷の彫像みたいで震えがくるくらいの冷徹さも伝わってくるんですよ!! でもお茶ふいちゃう…

●法螺貝を吹き、鬨の声を上げ、弓をつがえ…と作法に則って一通りのことを済ませた後、信繁は兼続と目礼を交わし、引き上げます。

兼続は「猿芝居じゃ…」と忌々しげにぼやきます。真田丸で猿芝居といえば女子会だったのに、ずいぶんグレードが上がってますね。

●上杉が真田を退けた話は、瞬く間に各国に伝わり(有働ナレ)、沼田を攻城中の北条軍には、佐助(を始めとする真田の忍びたち)が潜り込んで噂を流して煽動します。

まさか上杉にそんな余力が残っていたとは、と驚いた北条氏政は沼田攻めを取りやめ、いったん撤退させます。もちろん、あの上杉っていうネームバリューの効果もあったことでしょう。

昌幸の博打は今度も大当たり! 再び上野・信濃から大大名の勢力を追い出して空白地帯にするのに成功しました。というか、昌幸の博打の精度がだんだん上がって来てませんか? 恐ろしいんですけど……

●ところでその頃の徳川さんちは、羽柴秀吉の侵攻に備えています。ちょうど賤ヶ岳の戦いが終わって、柴田勝家が腹を切ったちょっと後って頃でしょうかね。

秀吉という強大な敵を前に、本多正信は真っ黒い本性を剥き出しにします。近藤さん久々のブラック演技ですが、さすがです。ほんとにぞっとしましたよ…

「真田安房守、そろそろ死んでもらいましょう」

ですよねー。隣に置いとくのにこんなに危ない男もいませんよねー。

●知略で上杉を引っ張りだし、一兵も失わずに北条を退ける、という手柄を立てた信繁は、梅ちゃんにプロポーズします。「私の妻になってほしい」

梅ちゃんは「その言葉をお待ちしておりました!」と信繁のプロポーズを受け入れます。

今回の「妙手」ってサブタイトルには、賢く振る舞って信繁の心をキャッチアップした梅ちゃんのことも含まれてる気がする。

●そして、最後に室賀様が家康に呼び出されて第十回は終わります。これってつまり、あれだよね…

次回が怖い。でも楽しみ。

この流れ、次回はもう悲劇って分かってる。でも絶対見ちゃうし、楽しみでしょうがないよ…

でもその前に土曜スタジオパークですよ。

皆様お忘れなく〜

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