「妙手」脚本の余白の豊かさを楽しむドラマ…大河ドラマは次のフェイズに移行できるかもしれないという望み。

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画像転載元:nhk公式サイト

今回は控えめに言っても神回だったと思ってます。

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多くを語らない脚本

昌幸が真田の郷を一歩も動かずに自分の所領を守った第10回。

これまでと違って、昌幸本人は前線に出ずに、駒を使って局面を動かして行くのが、the知将って感じで実にかっこ良かったですね!

今回は昌幸が自ら策を練ったりもしませんでした。

それでも、弟、息子達、叔父さんは、きっちりと役目を果たします…と思う。だって昌幸がどういう指示を出したのかすらほとんど描かれなかったから。

今回はそこがとっても面白かったです。おもしろいうか…昌幸が策を練ったり、指示したりするシーンをできるだけ省いたことで、真田家の優秀さが描き出されてました。

多くを語らなくても、脚本の余白にそれが書いてある、という感じ。

と思うと、余白が読めなくても面白い、読めればもっと楽しい、そういう風にドラマを作ってるんだなあ。

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画像転載元:nhk公式サイト

視聴者なるもの

「ちかえもん」のあの面白さは、「2016年に生きてる視聴者というもの」を舞台装置に取り込むというものすごい技によって生み出されたと思ってるんだけど(このへんはちとしっかり語りたいので、そのうち書きます)、「真田丸」もまた視聴者というものをしっかり想定して作られているドラマだと思います。

真田丸は視聴者のとこまで舞台を広げたりはしていませんけれど、二重構造になってて、

・歴史に興味がなく、ドラマは見たままを受け取るライト層

・ドラマも歴史も好きで行間読みに長けたオタク層

どちらであってもおもしろいように出来てます。より多くの視聴者にリーチする工夫ですけど、普通に考えて、これが実行できてるってのがまずすごい。

ドラマの脚本って本気でやればここまで書けるんですね。

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画像転載元:nhk公式サイト

あっさり描かれるとこほど、余白が濃い

今回、次男信繁くんは主人公としてわかりやすいライト層向けを担当してました。

お父さんに策を自分で練るように言われるところから、上杉家での見せ場、ことの顛末まできっちり見せる。とてもわかりやすく、すっきり爽快です。

オタク層へのリーチは矢沢の叔父上ですね。

まず、昌幸は、一度は沼田・岩櫃を織田に供出してますから、やろうと思えば矢沢の叔父上から沼田を引き渡してもらうこともできる。しかし、使者を立てて一応の説得をするだけで、あとは放置しました。

使者が信幸というのは、徳川への顔を立てたからで、おそらくおじさんには情勢を判断してピンとくるものがあったろう。

叔父上は表向きというか、対徳川北条向けに、独断で沼田城に篭城して北条と戦を始めたことになってますが、どう考えても昌幸とは示し合わせてるに決まってるww

…のですが、そこまで敢えて語らず、ドラマ上は血の気の多い老人の活躍とあっさり描きます。

でも、使者を一突きで仕留めたあの槍で小松明を暗示するなど、届く人には届くようになってる。史実を知ってる人には言うまでもありませんね。

ストーリーに収まりきらない部分が余白に書いてあり、視聴者にはその余白を埋める楽しみが用意されてる。

これ、新しい楽しみ方だと思います。

以前のエントリで、真田丸が大河ドラマ枠内の大河である以上、真田丸が成功しても後が続かず、大河ドラマというコンテンツは浮上できないかも…と不安を書いたことがあると思うんですが、撤回しておきます。

コンテンツは必ず消費されるもの。大河ドラマは「真田丸」で新たなサイクルに入れるのか。
コンテンツはだいだいこうやって(制作側によって)消費されていく。 1 少ない予算とやる気のあるスタッフで実験的に始まる。 ↓↓↓ 2 化学反応を起...

デジタル時代のドラマの楽しみ方ってものを取り入れることで、大河ドラマというコンテンツは次のフェイズに入れるかもしれません。

という希望を持てた第十回の真田丸でした。

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