真田丸 第八回「調略」レビュー〈1〉有能を絵に描いたような信尹叔父上の調略教室。真田の犠牲者がヒロイン枠の件。

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今回は主人公・源次郎信繁くんの初めての調略が描かれます。

これまでの失敗を取り返そうと、上杉陣営に潜り込んだ源次郎は、憧れの信尹叔父に「調略とは何か、自分に教えてほしい。自分も叔父上のようになりたいんです」と真摯に頼み込みます…

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徳川、北条、上杉のみなさんは。

●上野から滝川が撤退し、旧武田領を巡る徳川・北条・上杉の三国志、天正壬午の乱が本格的に始まります。

●まずは武田信玄の居城であった躑躅ヶ崎館

今回はいきなり徳川からという嬉しいサプライズ♥︎ しかも甲斐入りしていた徳川家康が、北条の侵攻を聞いてパニックに陥るという美味しい場面から。

両手の爪を噛んでうろたえまくりの家康がkawaii・・・ゴホゴホ。

阿茶から家康を落ち着かせるよう呼び出された本多正信が「北条は碓氷峠から信濃に向かっています」と伝え、とりあえず 自分とこじゃないと家康はホッとします。

●一方、信濃侵攻中の北条氏政は汁掛けご飯中。

「先を急ぐな」「食べる分だけ汁をかける。儂の食べ方じゃ」「北条の国盗り、ゆっくり味わおうではないか」

汁掛けで氏政の生き方を表現する脚本ェ・・・。

●上杉景勝は華麗な龍の刺繍の入ったご衣装で、北条を迎え撃つ構え。

●三大名の皆さんがそれぞれにそれぞれらしく戦争準備したりうろたえたりしていたころ、真田の郷も、主に源三郎がプチパニックです。

前回、昌幸が上杉についちゃったもんだから、北条が攻めて来たら真田は戦わなきゃ、となってるんですね。兄上、どこまでも真面目です。

しかし昌幸は春日信達調略の知らせを待ちます。

叔父上のようになりたい

●源次郎少年は、叔父上と共にターゲットの調略に取り組みます。

武田の旧臣という縁を利用して近づき、酒の席で「春日殿ほどの武将が城代どまりなんて、やはり上杉は武田の元家臣を信用してないんだ」「ここだけの話、兄はもう上杉を見限った。北条は春日殿も高く評価している」などなど、ちょーーーっとだけ毒を吹き込む叔父上。

たちまち春日は気色ばんで席を蹴るんですが、それを信尹叔父上は脈あり、と見るんですね。

「その気がなかったら同意した振りをして詳しく話を聞く。そして上杉に密告する。わしならそうする」

わたくし、信尹が出てくるたびに褒めてる気がしますが、叔父上の冷血っぷりはほんと素晴らしいわ。

こういう久坂玄瑞を見たかった(違

●で、この春日信達というのは、武田四天王の一角・高坂弾正の息子なんですね。

信達の父・高坂弾正は、上杉景勝と武田勝頼の和睦に関わったものの、交渉中に死去。

信達は父親から信濃海津城の城代を引き継ぎます。

武田家滅亡後は織田に下って森長可の配下につき、本能寺の編後は上杉に仕えることになるなど、真田昌幸とはほんと似たような境遇なんですけど、多分昌幸ほど面の皮が厚くないタイプ。

そして森長可に敵対した際、息子を殺されちゃったりした心労と、演じる前川さんの美しさのせいで、見るからにヒロイン枠武将、しかも幸薄い系です。もちろん「だが、それがいい」属性。

●あと一押しと踏んだ信尹は、源次郎にその一押しを任せます。

女子たちのリアルなつばぜり合い…

●ここで小休止。真田の郷の女子たち、きりちゃん・梅ちゃんコーナーです。

前回、箕輪城で散々うざうざな芝居を見せつけたきりちゃんは、梅ちゃんに「源次郎様が助けに来てくれたの自慢」

「おばば様を助けにこられたのは分かってるんだけど、でも私を見つけたときの源次郎様の目は輝いてたわぁ🌟」

源次郎が聞いたら卒倒しそう。

あることないこと梅ちゃんに自慢して、農作業をしている梅ちゃんの横でただおやつを食べ、食べ終わったら帰って行くきり。

つまり、まだ子供なんですよね。

梅ちゃんに自分の気持ちは気づかれてないと思ってるのも、身分違いを気にする梅ちゃんの前でおやつをモリモリ食べるのも、ほんとに痛いんだけど、年相応のちょっとおバカな女の子、という描かれ方だったので、今回はうざさも腑に落ちました。

三谷幸喜は女子を良く見てるね。

梅ちゃんはイライラのあまり、鉈を薪に叩き付けて憂さをはらしますが、これが実に感情的な仕草で良かったです。梅ちゃんの方が少し年が上なんでしょうかね。

儂の出番

●さて海津城です。源次郎は最初、信尹の三男という偽りの身分で春日に近づいたんですけど、「あと一押し」のために昌幸の次男、という自らの正体を明かします。

これに春日信達は喜ぶんですね。というのは、昌幸と春日は知らない仲じゃないから。

「武田の家臣の子同士がここで出会ったのもなにかの縁」という信達に、源次郎は「北条氏直様は信玄公の孫。信玄公の孫に刀を向けるつもりですか」と武田家への忠誠を迫ります。

しかし、源次郎の言葉は却って信達の心を閉ざしてしまいます。

●信尹は「理屈が立ちすぎた。人は理屈で固められるとむしろ心を閉ざす」と源次郎に調略の基本をオン・ザ・ジョブ・トレーニング。

丁寧な教示ですけど、さらっと怖いよ、叔父上ェ。

いったい叔父上はこれまで何人の武将を陥れてきたの? って、あれか。今まで食ったパンの数案件か。

●春日信達の調略に思ったよりも手間取ったため、「儂の出番がのうなるな」と、昌幸は見切り発車で上杉を裏切り、北条につく事にします。

タイミングを外す方がよっぽど良くないと判断したんですね。

「まあなんとかなるじゃろ」と手ぶらで、しかも適当な感じで出かけて行く昌幸に、妻の薫マンマは不安を隠せません。

高梨内記に状況を確認すると「殿は窮地を楽しんでおいでです」これまたゾッとする答え。

昌幸・信尹の真っ黒兄弟は、頭が切れすぎて普通に生きられないんですね。

昌幸はあっけらかんと知略を尽くす事を楽しみ、信尹は多少自重する思いがあるような感じではありますが、やはり自分の能力を活かすことに暗い喜びを見いだしている。こんな連中が野放しの戦国時代ってやつは。

●岩櫃を預かる源三郎は、北条相手の戦の指示を待っていたんですが、昌幸から届いたのは「上杉を裏切って北条につく事にした」という驚愕の知らせなのでした。

パッパさすがです。

というわけで、〈2〉に続きます。

しかし、こうやってみると、マルチな舌を持つ複雑怪奇なパッパにとって、単純で裏表のない嫁はかわいいでしょうね。意外とお似合いなパッパとマンマにはちょっと和むワ。

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