「窮地」三谷幸喜に内野聖陽さんの非イケメン的使い方を学ぶ。

0209-01

信長死後の直後、未来がどうなるのか誰にも予測の出来ない、リミナルな天正10年の中でも最もリミナルな数日を描いた第五回。

徳川家康と彼の家臣たちにすべてを持って行かれたわけですけどもw 伊賀越え以外のパートもいろいろ深く、面白かく、良く出来ているなあと毎度のことながら感心しきりなのでした。

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徳川家康なる後の天下人

真田丸が始まる前、きれいな家康が見られると思っていた時期が私にもあったなあ。ははは。

内野聖陽ってそんなキレイな家康は見たことがないぞ。2016年大河真田丸のキャスト発表。
2016年大河「真田丸」のメインキャストが発表されましたので、予習してみたいと思います。 主人公:真田信繁(いわゆる真田幸村) 画像転載元:wiki...

いやでも、内野さんですもの、普通はそう思うよ。普通は。

きれいな家康じゃなかった(泣)…内野聖陽さんが変幻自在すぎる件。代わりにきれいな勝頼に期待する。
脚本の三谷さんのインタビューが公式サイトにアップされていたので、むさぼるように読んでしまったんですが。 NHK公式サイト:インタビュー 三谷幸喜さん ...

そんで狸な家康にがっかりして。

今は、己の未熟さを恥じるわ><

「真田丸」の徳川家康によって、多くの家康クラスタ以外の人々の目が開かされたに違いないと思うんですが、

びびりで情けなくてかわいいって、こんなにいいものだったんですね♥︎

いや、今だからそう思うにしても、内野聖陽にビビリで情けない家康を演じさせたらかわいくて面白いだろう、と考えた三谷幸喜はやっぱり十分におかしい気がする、これがビッグネームの観察眼か (; ・`ω・´)

私もちょっとは内野さんの困り顔はかわいいな、と思っていましたよ! でもまさかこんなに(以下自重

知的でしゅっとして爽やか。王道の二枚目の贅沢使いがすごい。真の贅沢なイケメン使いは、非イケメンとして突っ転ばせることでした。学んだよ。ありがとう三谷幸喜。

近藤正臣さん、藤岡弘、さんが両脇を固めて逃げ出せない感もすごくて、やるなら徹底的に、ということも学びの一つです。

そう、S視点で家康を見るという新しい楽しみを日本国民は教えられてしまったのよ。

0209-02

明智光秀という男

と、今回は主に伊賀越えに笑って笑って腹筋崩壊してたわけですが、その伊賀越えも、信長の死の直後の混乱の表現の一環というのがすごい。

第五回で語られていたのは、実は家康と昌幸の苦労ではなく、織田信長、そして明智光秀という傑出した武将たちでした。

まず、両名をよく知る徳川家康と本多忠勝が二人について語る。

家康は信長について「上様をお助けする。もし上様が生きていて、お助けせずに逃げ帰ったことがバレたらそっちの方が怖い><」と信長の恐怖を、忠勝は「あの明智殿が本気でそれを実行したならば、(信長を)討ち漏らすことはないでしょう」と明智の有能さを。

もうこれだけで、二人がどれけ傑出した存在だったかが解ります。

信長はまあ誰が描いても、どんなドラマでもそうなるんだけども、明智もまたそうだったというのが「真田丸」のすごいところ。

なにしろドラマ自らが、ドMの公家風武将として出した光秀を、ド有能と言ってはばからないんだからすごいとしかいいようがない。

しかも、これを戦国最強伝説・本多忠勝、しかもよりによって芸能界最強っていうか、本物の武人が俳優やってるという藤岡弘、に言わせる。これで明智は本当に戦上手の有能な武将だったことをきっちり表現される。

その上で、信長が死んで、夢から覚めたように右往左往する人々と共に現れる、明智の旗の可憐且つ優美さが異様なのね。

淡い水色に桔梗の紋を染め抜いたエレガントな旗に象徴される明智光秀、紫に染めた絹地の直垂に冠をお召しになった岩下先生のはんなりしたお姿、ほんのりピンク染まった怪しくも怪しい恍惚とした表情とか、いろいろ浮かんで来ちゃって、うわああってなりました。いや私だけかもしれませんけど。

本能寺の変という大事件を起こした明智光秀の解釈不能さ加減がすごく良かった。

ドMの戦上手とか、まあ複雑怪奇な存在ですよ。

でもそういう光秀、解釈しきれない複雑な存在としての明智光秀を視聴者に突きつけるのがいいんだよね。

偉大な歴史的人物って、たとえ敗者でもそういうものかもしんない。

一面だけで理解することはできないし、多面を見るとますますわからなくなる。そんな風に感情が動かされる。

0209-04

戦のない世

信長はもう一人の重臣、滝川一益によっても語られます。

昌幸を相手に、一益は「戦のない世」がもうすぐ来ると、多分昌幸にとっては「何ってんだコイツ」ってことを言うんです。

これは、ここ数年の大河で語られるこの多いフワフワした理想としての「戦のない世」じゃなくて、「比類のない強力な武力によって、大名間・武将間の私闘を禁じる」という非常に具体的、実践的な戦略なんですね。

で、その戦略を、今まさにどこの大名にケツ持ちを頼もうかと悩んでいる昌幸が、信長が死んだ事を知らない一益から聞かされるっていう物語の構造的複雑さ。

昌幸は、自分が織田に臣従を許された理由を改めて理解します(と思う)。

しかしすでに信長はこの世に亡く、実現しない夢として昌幸が「戦のない世」を聞かされる皮肉。

信長は「真田丸」において、ただ一人普遍的な何かを考えてた人で、それを信長の死後昌幸が知る。

この複雑さとスケール感はなかなか出せないと思うなあ。吉田鋼太郎さんの信長は、このスケールにふさわしいすごい信長でした。

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