変化する東アジア。AIIBの駆け引きが面白かったのでまとめてみる[3]

Unsplash / Pixabay

前回]のつづきです。
AIIB参加を巡る日米中韓のやりあいがドキドキハラハラという話3回目です。
英国に裏切られてショックを受けるアメリカ、米中に挟まれてフラフラする韓国、そして日本はどうするのか。

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出たよ、英国のびっくり外交

英国のAIIB参加は、ほんとに突然で、日本でも驚かれて大きく報道されました。
なぜ英国がAIIBに参加することを決めたのか。

  1. AIIB設立はもう阻止できないと考えて、だったら内部に入り込んでチェック体制を作ることにした
  2. 実はアメリカに不満があった

などなどが分析されていますが、私は、英国が香港を諦めてないせいじゃないかな、と思います。中国に対してなんとか影響力を持とうとしていて、その方法のうち一つじゃないかと。
あるいは2.かな。
実は1.はないない、と思ってました(今は意外と本気で内部から中国の影響力を削ぐつもりかな、と思っています)。

で、この英国の参加表明により、ドイツ、フランス、イタリアがまさに雪崩を打つように、つぎつぎと参加表明しました。
G7に名を連ねる国家の元首とは思えないくらいお肌ツルツルのキャメロン首相ですが、やることがえぐい。

日本政府はアメリカと歩調を合わせて、かなり以前から参加見合わせを表明していましたが、野党と大手マスコミがAIIBに参加しろと大合唱。
バスに乗り遅れる、外交的敗北と大変な騒ぎになりましたね。
それを受けてか、3月20日、財務大臣も兼任する麻生副総理は「条件が整えば参加を協議する可能性も」とAIIBの参加に含みを持たせた発言をします。

ここから年度末までは毎日ドキドキハラハラ

この麻生発言から、日本国内では急速に、AIIBに関する外交ゲームは中国の勝ち、という見方が広がります。

というのは、アジア各国のインフラ開発がすすまないのは、日本主導のアジア開発銀行が融資に慎重すぎるせい、ということを言われていまして、AIIBの設立によりこれまで遅々として進まなかったアジアのインフラ事業が飛躍的に発展するかもしれないからです。
これまでは日米が不参加だとそれは難しいと思われていたんですが、ユーロの大国である英国、フランス、ドイツの参加でその見方が覆り、流れが変わった。
AIIB参加を匂わせた発言は、麻生副首相が弱気になった証拠、と見られたんですね。

正直、私も、あらっと焦りました。
私からすると中国主導の国際金融機関なんてあり得ないだろーという感じだったんですが、麻生さんが弱気になるなんて意外とそうでもないのか? 時代は変わっていくのか?

3月26日、韓国がこっそりとAIIBに参加を表明します。
韓国的には、ドタバタにまぎれて目立たない形で参加表明できて幸運でした。麻生さんが弱気発言しちゃった以上、日本よりも早く参加表明しないわけにはいきませんから、この日付は麻生発言の直後を避けつつ、あまりにもぎりぎりになりすぎないよう、考えに考えたであろうタイミングですね。
しかし、この麻生発言、でした。

本当はAIIBに参加して欲しいのby中国

3月20日の麻生発言のあと、中国は当日の定例記者会見で「参加を希望する国は歓迎する」「日米については締め切り後も参加を待ち続ける」と応じました。
さらにあろうことか、3月22日には、AIIB初代総裁と目される金立群AIIB一時事務局長が、ADB(アジア開発銀行)の中尾総裁に「日本にもAIIBに参加して欲しい、必要なら私が日本に行く」「日本がAIIBの設立に参加したら、上級副総裁の地位を用意する」とまで提案していたことを、後日日経がリークします。

明らかに麻生副総理の弱気発言を受けて、win-winの形で、日本からの出資を誘う中国の戦術でした。普段、上から目線で「日米は口を慎むべき」なんて言ってる中国が下手にではじめたら要注意。国内が危ないってことです。

あっれー。まだ終わらない。次回に[つづき]ます。

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