真田丸 第二回「決断」レビュー〈2〉後の天下人も今はまだ小さな舟で。

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第二回の後半です。信玄公の亡霊が、勝頼、それから昌幸のもとに現れます。

信玄公を演じたのは、俳優で殺陣師の故林邦史朗さん。この信玄が遺作となりました。歴代大河を支えて来た殺陣師の遺作が、信玄公の亡霊。

人は死に、入れ替わって行くけれど、遠い遠い点と点が不意に重なる事もある。そこに立ち会えるのがドラマ視聴の醍醐味です。

林先生、ありがとうございました。

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武田家が滅びた後の物語

●第二回前半で武田が滅び、入れ替わるように次の男が現れます。9年前、「風林火山」で武田信玄に心酔する軍師を勤めた山本勘助…を演じた内野聖陽さん演じる徳川家康です。

内野聖陽ってそんなキレイな家康は見たことがないぞ。2016年大河真田丸のキャスト発表。
2016年大河「真田丸」のメインキャストが発表されましたので、予習してみたいと思います。 主人公:真田信繁(いわゆる真田幸村) 画像転載元:wiki...
きれいな家康じゃなかった(泣)…内野聖陽さんが変幻自在すぎる件。代わりにきれいな勝頼に期待する。
脚本の三谷さんのインタビューが公式サイトにアップされていたので、むさぼるように読んでしまったんですが。 NHK公式サイト:インタビュー 三谷幸喜さん ...

のっけから「武田が滅びたのはめでたいが、ちっとも嬉しくないのは何故じゃ」とぼやき、大河クラスタから一斉に突っ込まれた前世が勘助だった家康。これはいいメタネタ^^

●9年前は信玄公に心酔し、四郎(勝頼)様激ラブだった男は、今生では武田家を滅ぼす立場。

しかし家康は、織田による武田の残党狩りから遺臣たちをこっそり匿い、自らの軍団に編成します。

武田家は滅びてしまうけれど、信玄公の作り上げた戦術、兵士たちといった遺産が、かつて信玄にこてんぱんにされた家康に受け継がれ、徳川幕府の成立に貢献し、江戸時代を通して受け継がれて行く。

※井伊家(そういえば2017年の大河ですね)には、特に精鋭として赤備えが許された部隊が配され、彼らにちなんだ「井伊の赤備え」は、徳川幕府の最精鋭部隊として幕末まで継承されて行きます。

真田の赤備えもまた武田の流れを汲むものですので、「真田丸」は、武田家が滅びたあとの遺臣たちの物語でもあり、信玄公の亡霊は物語にずっと流れるであろう「武田信玄」という重低音を象徴したものでしょう。

●で、真田丸がまだ小さな舟であるように、物語のもう一方、武田の遺臣たちを引き受ける家康もまた、現時点では小さく描かれます。

といっても家康は駿河・遠江の2国を領する大名で、信長の同盟者。国人である昌幸より一段も二段も格上ですが、その分、性格がしょぼくれ w w

新府城にしゃがみこみ、焼け跡を棒でつついて掘り返し、「生き残れればそれでいい」とぐちぐち言ってるこの男が、どのような変遷を経て神君家康になっていくのか。それもまた楽しみなのであります。

すっかり忘れてましたが、主人公は

●勝頼→信玄→昌幸→家康とあんまり見事に流れて行くので、すっかり忘れていましたが、主人公たち一行は、小山田信茂に思い出され、配下の小山田八左衛門に保護というか、和やかに捕獲されてました。

この時の高畑淳子さんの小芝居もすごく面白かったんですけど、筋には関係ないのでさくさくいっときます。

小山田信茂はおそらく人質にするつもりで一門の八左衛門を差し向けたんですが、もともと小山田一門に嫁いでいた松が「八左衛門じゃない? みんなこの人たちは敵じゃないわ!」とうまく間を取り持っってしまい…

松の天然っぷりが父由来なのか母由来なのか、最強に見える…

しかし、源次郎は「今は守りを固めるときなのに、真田家のために小山田様が手勢を割くのはおかしい」と疑問を持ちます。

●案の定、思ってもない方向に連れて行かれそうになった(岩殿城方面?)真田家は、小山田勢から逃れるべく刀を向けるんですが、先ほどの夜盗(百姓)も退けられなかったのに、正規の領主の軍に叶うはずもありません。

次第に追いつめられ、今度こそ確実に捕獲されそう…となったその時、家族を迎えにきたパッパが! 完全武装で騎馬のパッパが!!

といっても、パッパも少勢だったんですが、うまく小山田勢を退けます。

さきほど、敵を殺す事をためらった源次郎も、今度は迷いなく一族のために戦いました。主人公の成長がさらっと描かれます。

そして再会を喜ぶ家族。

特に旦那に真っ先に(子供たちより先に)「恐ろしかった〜〜」と抱きつくマンマに吹いた w w

●信幸・源次郎兄弟は父の態度から、勝頼の死を察します。

家康と阿茶

●その頃、徳川の本陣には、穴山梅雪が面会に参上していました。取り次ぐ石川数正。

数正は本多正信とはバチバチっと火花を散らします。

この本田正信が近藤正臣さんなのですが、いかにも知将と言いますか、切れ者といいますか、辺りを払う感じがいたします。

まあ切れすぎちゃって幸せになれないタイプなわけですが。

●家康は、武田信玄の従兄弟で娘婿という立場でありながら、武田を裏切った梅雪は許せない、会いたくないとこれまたグチグチとぼやき、横で茶を立てさせていた阿茶に「そう差し向けたのはどなた?」とクールに突っ込まれます。

阿茶の斉藤由貴さんがまた涼やかでなよやかででも仕事できそうで素敵なんですわ、これが。

●収まらない家康は、身内から裏切り者を出すなど言語道断、徳川家中は一心同体! と目の前の家臣に当たり散らします。

とばっちりで説教を垂れられた石川数正は、思わず「はっ」といい返事をしちゃいますが 石川くんはこの少し後、家康の下を突然出奔して秀吉についてしまうのでした w

●そして家康は気を取り直して梅雪に面会しますが、本心をおくびにもださない満面の笑顔で、自分から手を握りに行き、武田に勝てたのは梅雪のお陰と大感謝します w w w

●一方、小山田信茂は一門を連れて織田信長の長男、信忠の下に出向き、織田への臣従を誓います。

が、信忠は、木曽義昌・穴山梅雪は、織田・徳川の調略を受けての寝返りだけれども、小山田は違うと厳しく言い渡し、小山田信茂に斬首を申し付けます。

昌幸、神意を問う

●岩櫃城では、昌幸が真田家の今後について思いを巡らせます。

織田に絶対に信濃を渡したくないだろう上杉(景勝)に付くか、かねてからよしみと通じていた北条(氏政)に付くか。

信幸は、パッパが北条と通じていたことにびっくり。

御屋形様に聞かされた時は、ひどい讒言だ、みたいな顔をしていた信幸ですが、昌幸が北条と独自にやり取りしていたのは本当だったというオチ。

●昌幸は決めるに決められず、ついにこよりで籤(くじ)を作ります。ええええ!? いや悩ましいのは解るけど、籤で!? 家族と領民の運命を籤で!?

●信幸に自作の籤を引かせようとしたものの、いざ籤が選ばれると、「こんな大事なことを、籤で決めてもいいのかと思うてな…」と、籤を握りしめて放さない昌幸 w w

信幸と源次郎は、てんで自由にどちらに付くべきか、付かざるべきか、話しはじめるのですが、息子たちの会話のうちに、昌幸は神意を得ます。

籤を燠火に投げ捨て、「儂は織田に着く、信長に逢うてくるぞ」

信幸と源次郎は唖然とし、パッパは息子たちににやりと微笑み……いやもう、パッパがかっこいいったらなかったですわ!! 惚れる!!

北条についても、上杉についても、戦う相手は織田信長。

信長こそ真田の最大の脅威→信長の配下にはいっちゃえば信長戦わなくていいじゃん、

という昌幸の超戦略は果たしてどのような結果を生むのでしょうか。

てか、そんなにほいほい思った通りに織田に帰参できるのか。この問題は、また次回の課題のようです…

表向きはいろいろギャグなんだけど

人のナマの感情をくどくど描かないのはこのドラマのいいところだと思います。

昌幸の迷いとか、家康のクドクドとか、描こうと思えばいくらでも描けるわけですが、描かずにサクサクとドラマを進めてしまうことで、成長とか決断、変化が積み上げられていく。

これを軽い、重厚感がないと捉えちゃうと、視聴が辛いかもしれないけれど、本当に重厚になるのは、エピソードが積み上がったあとで十分です。

というか、自然と重厚になるだろう…それまではギャグでOKですよね^^

ではではまた次回も楽しみに。アデュー♪

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