花燃ゆ 第十六回「最後の食卓」感想

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○久坂玄瑞が江戸から萩に戻ってきます。
安堵の涙を流す文ちゃんですが、死に向かう松蔭のことは片時も頭から離れません。
長旅で戻ったばかりの久坂くんに、松蔭が今出会うべき本を一緒に探してくれ、と離れの本の山をひっくり返し始めます。
お父さんが「久坂殿は長旅から帰ってきたばかりじゃろう」と咎めますが、久坂くんは文ちゃんの気持ちに寄り添い、旅装を解いてつきあってあげます。夫婦らしくなってきて良かったね、とほのぼのしたいところですが、違います
今回は、文の寅次郎への執着というか、依存が描かれます。お父さん、すでにこのシーンでまずいな、って顔をしてます。

○江戸幕府は取り調べのため、松蔭の召還を長州に命じます。
梅兄さま♡にそれを聞いた松蔭は「いよいよですな」と感慨を新たにします。
そして一つだけ頼み事がある、と頭を下げます。松蔭の願いは、自分の肖像画を家族に残すことでした。

○塾生の魚屋で、絵が得意な亀太郎が松蔭の肖像画を描き、杉家では大好評。
喜ぶ文に、亀太郎は松蔭の目は、自分が商売で扱ってきた、死に行く魚の目と同じ目をしている、と告げます。一気に不安になる文ちゃん。

○江戸送りになる前に、家族のもとに少しだけ松蔭を返して欲しい、と梅太郎と文は伊之助に頼み込みます。
もう藩がどうこうできる話じゃない、と断る伊之助に、滔々と、寅兄さまがどういうつもりで江戸にいくのか、ちゃんと萩に帰ってくるつもりがあるのか確かめるんです、と語る文ちゃん。それでもやっぱり伊之助に断られ、今度は野山獄の獄吏の福川様にお願いしますが、当然断られます。
お前の納得感とかどうでもいいのだが。

○家族会議でも同じような調子で、「寅兄さまにはもっともっと生きていただかないと!」と、己の主張を譲らない文ちゃん。
これまで、巧みな根回しとコミュニケーションとまめまめしい働きぶりで、自分の気持ちを押し通してきた文ちゃんの寅次郎への執着が露になります。
いやーなんていうかすごかったですね…。
前回も、これ本当なら奥さんの役回りだけど、松蔭に妻がいないから妹がやってるんだよね…って感じで、兄妹の垣根を越えかけてましたが、今回もかなりアレでした。
これ、狙ってやってるんなら まだいいんですけど、そうじゃなかったら割と真面目に気持ち悪いです。

○しかしそんな文ちゃんを、アバンで文ちゃんの寅次郎への依存の深さに気がついていた父上が、「お前は寅次郎じゃないし、寅次郎は自分の人生を生きる権利がある」と至極真っ当に諭します。

○高須久子にも、「本人が死ぬ覚悟を決めたんだから仕方がありませんわよ」と言われてしまいます。
しかし、文ちゃんのブラコンというか、長年にわたる寅次郎への依存はそう簡単に治るものではありません。

○野山獄を預かる福川さまの計らいで、江戸送りの前日に松蔭は杉家に戻ります。
というか、福川さまに松蔭の一時帰宅を掛け合ったのは実は寿でした。
これまで寅次郎を嫌っていた寿が、別れの前に自分の本心を寅次郎にぶつけます。
それは、兄贔屓な両親や文が、寅次郎を尊敬しろと押し付けてくるのがホント嫌でした、兄上が大っ嫌いでしたという派手なもので、いやまあ、ほんとにあの家族にそういう側面は間違いなくあったと思いますねー。
しかし最後に「小田村と結婚させてくれたのは兄上でした」と感謝し、伊之助との間に産まれた子供達に会わせてやるのでした。
つか、ここで紹介するってことは、寿姉さまは松蔭が松下村塾やってる間、子連れで里帰りを一度もしなかったってことだよね。それはそれで唖然なんですけど…。

○杉家では松蔭を敢えて明るく出迎え、最後の時間を仲の良い家族として過ごします。
中庭の畑で兄弟そろってダイブして泥だらけになってみたり、お父さんに怒られてみたり、お母さんにお風呂で背中を流してもらったりして、あざとくて見るに耐えない。
それでも、いつもむやみに明るいお母さんが、次第に涙声になりながら、「脱藩してこっそり萩に戻ったときも、こうして背中を流してあげましたね。あの時話してくれた事はみんな覚えていますよ。江戸から戻ったら、今度はどんな話を聞かせてくれるじゃろか」と今生の別れを意識して語るシーンではさすがにホロリとするものがあったんですけど、伊勢谷さんのお風呂シーン(しかも湯船につかってない)という出血大サービスのギガ盛りに、なんだか妙に冷静になり、涙が乾いてしまったよ…。
普通の人は大トロとケーキが一緒のお皿に載って出てきたら戸惑いますよね…。

○母屋の外では、母息子の会話を立ち聞き(お風呂焚いてたからね)しながら、思いつめた様子の文ちゃんを、久坂くんが心配そうに見守っています。
というのも、文ちゃん、この時寅兄を逃がすべく、準備していたんですね!! 風呂からあがった松蔭に「荷物と路銀を用意したからすぐ逃げてください」と迫る文ちゃん。
やっぱりこの女は諦めてなかったんやー!
どこまでも逃げてください、何があっても生き延びて、時が落ち着いたら戻ってくればいいから、と自分は納得だが、寅次郎にとっては逃げの人生を強要します。文、やっぱり恐ろしい子。

○しかし松陰先生は、死ぬつもりはない、必ず井伊大老を説き伏せて帰ってくる、と文を説得します。
あははははははは、は、は、は…はあ……。
もちろん松蔭は生きて帰るつもりはないし、自分の死が生き残った人間に影響を与えるような計算をいろいろとしています(あくまでもこのドラマでは、ね)が、文ちゃんにはそう言い、文ちゃんも寅次郎の真意を察しながらもそれを受け入れ、自分の兄への執着を手放します。
そんな文ちゃんの傍らには夫・久坂玄瑞が寄り添います。
つか、ここで一番びっくりしたのは、なんとなく不安に思っていたけれど、本当に井伊直弼 VS 松蔭をやるつもりなんだ、ということですね。
何故、井伊直弼に会えると思っているのか。

○最後に、松蔭は文を含めた塾生たちに孟子の講義をして野山獄に戻ります。
翌朝の出立を控え、緊張で眠れない松蔭の前に、なぜか富永有隣の亡霊が現れて覚悟を問いただしたり、井川遥がそっと手を握ったりと様々なサービスがあったりなかったりしましたが、松蔭は故郷の萩に別れを告げ、江戸に連行されるのでした。

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先生、史実が見たいです。

創作エピ満載の回はつまらんです。
来週は江戸幕府の大老井伊直弼と、毛利家家臣(でもない)の吉田松蔭の直接対決です。アデュー!

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