安倍首相に学ぶ戦略と実践。TPP加入も親米も中国との対決への備え。

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日経ビジネスオンライン「早読み 深読み 朝鮮半島」
「ねずみ男」にドルは貸さない
木村幹教授と韓国の「右往左往」を読む(5)

米韓の綻びを取り繕う動きを日本は注視すべきです。例えばこの仮説のように、韓国が米軍への待遇を向上させれば、米国は当然日本にもそれを要求するでしょう。米韓同盟が揺らぐからこそ、日米同盟もまた、その内容が問われていくことになります。

日本の一部に、韓国の状況を「反日国家が苦境に陥っている」と冷笑する向きがあります。しかし変化する国際情勢の中で、立ち位置が問われているのは日本も同じなのです。

鈴置:同感です。韓国はいざとなれば米韓同盟を打ち切って、中立を宣言すればいい。それは実質的に中国の属国に戻る道ですが、だからと言って米国から軍事攻撃を受けはしません。

一方、日本は中国に立ち向かうことを決めました。「南シナ海はすべて中国のものだ」などというめちゃくちゃな主張を認めるわけにはいかないからです。

日本は中国から、軍事を含めますます圧迫を受けることになります。それは今後、ずっと続くのです。韓国よりも日本の方が大変なのです。

これまでの対談と違って、日本のこれからに具体的に言及して締めてました。対談だけじゃなくて、連載の最終回かとおもっちゃったよ。

たった3ヶ月前、「日本海側に面した大陸国家がすべて共産主義国になり、ロシア・中国という2つの大国への東の盾が日本のみになる。いや、これはきついわ。」と書きましたけど、そのきつい事態がほぼ実現してしまった。

参考:戦後70年安倍談話に思う、米中関係の変数である日韓関係をどうするのか、という興味深い問題。

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目標の実現のために必要なことは何か

民主党政権下のgdgdからたった3年でこれだよ。

体調不良とはいえ、一度は投げ出すようにして政権を降りた人が、復活してさらにここまでやったか、と思うと非常に感慨深い。

安倍さんを見ていて思うのは、戦略をたてて、それを実現させるための道筋の付け方が、具体的でうまいなあということ。それと、その道筋を決めたら全力投球して、多少強引でも成り立たせるのがすごいなあと。

私たち一般庶民もそこらへんは学べそうですよね。

のっぴきならない状況にあった農業問題

たとえばTPP。日本がTPPに参加することに一番強硬に反対していたのは農業従事者の方たちでした。

外国産の安い食品が輸入されれば、日本産の食品は競争力を失う→ただでさえ厳しい農業経営が立ちゆかなくなる→亡国!!!

と左翼のみなさんも力を合わせて総攻撃。ただ、日本の食料の消費ってもう限界なんですね。少子高齢化で人口自体が減ってますし。

でも農業を保護するばっかりでは問題が絶対解決しないのも、これまでの経験で明らかでした。就農人口の高齢化、少数化などなど、問題も山積み。

この難しい問題に、政権がどう対応したか。

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輸入に負けるっていうなら、輸出すればいいじゃない

まず、安倍首相は金融緩和で異常な円高補正を強力に押し進め、外国からの観光客を誘致。観光目的のビザなし入国を大幅に緩和します。

2013年に和食がユネスコの世界無形遺産に登録されてからは、世界各地の博覧会に出店しては和食を広め、日本食を世界的なムーブメントに押し上げます。外国人の技術習得研修にも力を入れ、外国で外国人が日本料理の店を開くことのサポートも。

和食の人気を高めて、日本産の農産物や加工品の輸出の道筋をつけたわけです。

実は食料生産自体は世界的には不足傾向なんですね。

ですから、日本の農業が世界市場に売り出す余地はありました。ただし、規模と価格では勝負になりませんから、勝ち方は工夫しなくちゃいけなかった。そこを、工業品と同じく、「和食」として独自のブランディングをしました。

日本産の食品は、あくまで「和食の素材」として輸出されると思います。外国人が日常食べてる何かに置き換わるわけじゃないはず。農業の規模的にも、たぶんそれくらいがちょうどいいんじゃないかな。

参考:派遣社員が正社員になるのが難しいのには理由がある。これからの働き方に必要なのは戦略。
#日本の産業構造もそうなってきてる

農業技術、運営技術自体にもてこいれ

と同時に、政府は農業の自動化の研究にも力を入れます。

自動化の基盤となる日本独自のGPS衛星の打ち上げも進め、自動運転の開発も。

自民党の新農林部長には、将来の首相とも目される人気の小泉進次郎議員を起用。これなんかはほんとやーらしい人事で笑ってしまったんだけど、実際のところ、人気の若手政治家を投入する事で政権の本気度を示しつつ、イケメンで農業関係者を癒し、マスコミを引きつけ、さらに農業の現代化・機械化を進めるよという強烈なメッセージでもありで、うまい人事だよね。

こうしてみると、安倍首相はその都度ごとの判断と行動がうまい。

円安は工業製品のためだと思ってたし、入国緩和も、観光誘致のてこ入れも、行動それ自体の意味は、実はその時点ではわかりませんでした。でも、ちゃんと階段を登ってたことが後からわかる。これはすごいなあ。

戦略ってこういうことか

しかしこのTPP加入も、中国との対決への備えの一つにすぎません。

あと、言うならば、今、中国人に観光入国を緩和したり、日本の食品を中国の富裕層向けに輸出するのは、彼らに「自由と繁栄」を実体験させているんじゃないかと思います。

そういえば「自由と繁栄の弧」というのは、安倍首相の外交基軸ですけども、これを言われた中国と日本の左寄りの皆さんが「冷静時代に時代を巻き戻すもの」と怒るのも無理はないと思う。

共産主義は自由がなく、繁栄もしてないよね、と指先を突きつけたに等しい言葉だけど、中国人に実体験してもらったら大好評という、この皮肉もね。

でも、それに対して習近平主席が打ち出しているのが「中国の夢(中華民族の偉大なる復興)」なんだから、会話の通じなさがすごい。「民族の復興が目標です^^」と言われて、どこの外国が同盟を組むというのか……

というわけで、安倍首相からは、目標を立て、戦略を立てて、都度都度実行していく事の大切さを教えてもらってると思います。

次は地方創世と少子化対策でしょうか。経済、雇用問題の方もがんばってほしいと思います。都度都度ね。

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