花燃ゆ 第五回「志の果て」感想

humi_catchあらすじ

藩の獄・野山獄に入牢した寅次郎を支えようと、文は野山獄に通うようになり、やがて寅次郎とともに黒船に密航してとらえられた金子重輔の母ツルと知り合う。寅次郎の妹であることを明かせないまま、ツルと親しくなっていく文。だが金子は岩倉獄で病に倒れ、死んでしまう…

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作り物感が辛くなってきた

主人公が無名の一女性であるため、主人公まわりのエピソードを脚本家が作っていかなければならないというのは、このドラマの構造の欠点の一つだと思います。

まあ作り物エピ自体はしょうがないと思うんだけど、作り物エピって意外と見ていてつらいんですよ。たとえば文の姉・寿の最初の縁談の破談は本当に詰まらなかったし、伊之助と養母との確執も型にはまっていてつまらんかった。伊之助と寅次郎の出会いとなる二人の演説唱和シーンも、わけがわからなくてなんと考えていいのかわからんかった。いや意図はわかりましたが、非常に微妙な気持ちに包まれた。

今回でいえば、何故獄のようなところに、まだ小娘の文ちゃんが一人で通うのか。どう考えてももっと年長の家族が通うべきじゃないかと思うんですが、そうしない理由について説明がまったくないのはどうかと思うんだけども、金子くんの悲惨な獄中の様子を文ちゃんが見て、金子母に土下座して、最後にボタンを受け取るためには文ちゃんは一人で獄に通わなくちゃいけない、そういう演出上の都合が見えすぎなのも作り物感を感じさせて辛い。エンターテイメントみてるはずが辛い事ばっかりだよ(涙

伊之助が江戸で桂小五郎の東と飲みかわしながら、老中阿部正宏に仕える下級武士のみなさんと不穏にもめるという、非常に幕末大河らしいシーンがありましたが、こういうのをもっと差し込んでくれればいいのにって思うんですよ。

そうすれば、いつか史実と主人公周りの作り物エピが交わったときに、ばーんと主人公が世に出てくる、それを楽しみに視聴できるのに…

ってまんま「八重の桜」だからこの手はもう使えませんか。

とすると、最後までこの作り物満載いくのかなあ。わたくし、花男のドラマは結構好きでしたので、井上真央ちゃんとイケメンを見る大河はいけると思ってたんですが、予想以上に視聴がしんどくて、フラフラになってきましたよ。

中フィナーレは文ちゃんのマジ切れ

で、無理のある作り物エピばっかりだったように思うんですが、それでも積み重ねって偉大で、今回はついに文ちゃんが寅次郎に切れますが、その切れ方に納得感がありました。

文ちゃんは、金子の病死により、兄の行動をより大きな枠から見る事ができるようになった。そして寅次郎を、一人の人間として初めて咎める。咎められた松蔭は、下田踏海の失敗から金子の死までをなんとか肯定的に語ろうとしどろもどろになる。それを文ちゃんは敢えて突き放す。これまでの「兄妹」として距離感が変わり、人間としての距離感が出てくる。

そういう主人公の成長と変化が描かれていたのは、とても良かったと思う。ただこれは大河じゃなくて、小川ですね。

不思議な配役力

ドラマ作りにおいてはさんざん否定している「花燃ゆ」ですが、この機会に一番のいいところも今回書いておきたいと思います。

それは配役力(いま作った言葉)。

ベテラン、中堅、芸人、きれいどころ、演技派、どこを見てもうまいことはまってて、見ている人を疲れさせないという配役力だけは本当にすごいとおもいます。なんでこんなことができるんだってレベル。

今回も、ゲストの麻生祐未さん(金子重輔の母)や獄司役の田中要司さんがうまくはまっていたために、ドラマののどごしが良く、文句をいいながらもスルスル〜っとドラマを見てしまった。

高橋英樹さんの井伊直弼、東の桂小五郎、北大路欣也さんのそうせい公、締めるべきところを締めるべき人が配置されている、この豪華な安心感は大河ならではですよねー。俳優と役どころに違和感がないというのは、これは世界観の受け入れという意味でとっても大事なことではないでしょうか。高橋英樹の井伊直弼なんて、ご飯3杯くらいいけそうです。早く安政の大獄がはじまらんかな!

昨年のように実力派の脇役さんを変なところに配するのは、具体例をあげると、軍師官兵衛における山中鹿之介@別所哲也みたいなのは、本当にNGです。現実に引き戻されちゃうんですよ。やっぱり45分間、集中して見たいじゃない?? それが配役っていう面からサポートされるのは素晴らしいことだと思います。ここは最後まで妥協せず、がんばってほしいですね!

ただし、配役力だけで1年間持つとおもったら大間違いなので、松蔭が死ぬだろう春先くらいまでにはドラマが煮詰まっていてほしいと思います。大丈夫だよね? ね? ね??

まあいろいろ言いましたが、実は今回はおもしろく、ハラハラ見守ってしまいましたし、文ちゃんが身分違いの町人、しかも藍染め職人(地域によって違いますが、藍染め職人は、昔は墓場のそばにすむなど、身分がものすごく低かったハズ)の家族に土下座をするという演出も良かったです。

なんて、大分飼いならされてきましたネ。ははは。

ではまた来週もこの苦行に耐えましょう! アデュー。

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