花燃ゆ 第四回「生きてつかあさい」感想

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あらすじ

黒船に密航しようとした寅次郎だが、ペリーに拒否され、密航はならなかった。寅次郎はとらえられ、伊之助は赦免のために奔走する。文もまた家族の危機に幼いながらも自分に出来る事を懸命に探すのだった。ペリーの申し入れにより、寅次郎は死罪を免れるが、長州藩内での寅次郎の処分については紛糾する。文は、父・百合之介が、寅次郎の罪を背負って切腹をするのではないかと不安にかられる…

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あれ、おもしろい。

今回は素直に面白かった。これまで文たち家族の性格や生活をくどいくらい丁寧に描いていた蓄積で、いい感じに杉家に巻き込まれました。

梅太郎に「わしならその場で腹を切った」と半泣きになりながら当たり散らす叔父、
思い詰めた梅太郎の様子を見て、「あなたが無事でよかった」と声をかける嫁、切腹を思いとどまる夫。
淡々とこれまでの生活を続けながら、家族を守るために腹を切る覚悟をする父、
うろたえず、いつも通りにやさしい母、
しっかり子供を産み落とす姉、
そして父親が自分が目を離している間に死ぬんじゃないか、と不安でしょうがない主人公・文。

文ちゃんと一緒になって、お父さんを目で追っちゃって、お父さんが普通にしてると平常心を装ってるんじゃないかとじーっと見ちゃうし、お父さんが何かしだすとドキドキするしで、松蔭の家族の苦労(笑)をちょっとだけ共有しましたよ! 木曜時代劇の手法だと思いますが、面白かったからまあいいや。

意外としっかり描かれた下田踏海

今回は、回想という形でしたが、密航についてもかなりしっかり描かれていたのもドラマを引き締めましたよね。熱く見入っちゃいました。

あり得ないくらいのやっつけ計画で、ボロボロになりながらも奇跡的に下田沖の黒船にたどり着き、「密航密航アメリカにつれていってくれ~!」って訴える寅次郎を、痛ましそう且つ恐ろしそうにみている黒船船員のみなさんとか、寅次郎の気持ちを察して、通訳のいる船を教えてくれる外人さんとか、自分はもうだめですとヘタレる金子くんとか、めげない松蔭とか、緊迫感がありました。ほんと命がけだったんだねえって思いましたよ(思わせるのが大事)。

相変わらず歴史的な背景の説明はないんですが、松蔭の狂気というか、一本気というか、頭のおかしさ、必死さが伝わってきました。伊勢谷さんがイケメンすぎて、希釈されちゃうんですけどね。というか、時代背景の説明のなさと、伊勢谷さんというモダンなイケメンによる松蔭の希釈という現象がシンクロしていて、まるで狙っているようでコワイと思いましたが、ははは、そんなはずない。

このドラマ自体は文の視点で描いているから(と思うので)、文はまだ寅次郎の危機感を共有していない、ということの表現の一つと前向きにとらえておきます。

これから「学ばんと」みたいなことを言っていたので、今後はそのへんが改善するんでしょうか。改善してほしいと思います。切実に。

予告で映っていたものとは

5話の予告は、リアル事件の影響で放送されませんでした。って、サイトを見ればわかってしまうんですけれど、おそらく金子重輔の獄死シーンのためですね。イスラム国による日本人人質事件の渦中でしたが、これはちょっとおもしろいと思いました。

日本で言う幕末、世界史的には19世紀末から20世紀始め。この時代は、テロリズムが隆盛を極めた時代です。彼らは銃とジャーナリズムの発達のおかげで、テロ行為によっててっとり早く英雄になることができました。

それから約100年、21世紀初頭、インターネットの発達によって再びテロリストの時代が来たわけです。21世紀のテロリストたちにとってジャーナリズムは必要ない。自分たちで報道するから、余計な解釈はいらないんですね。

そのただ中に、テロリズムによって政治体制をひっくり返そうとした時代のドラマがやっていて、しかも時の総理がその中心地域出身だったということには、歴史の皮肉を感じますね。でもこういうのがおもしろい。

といいつつ、期待しないけどね

こんなページを見つけたんですけれど、

iRONNA なぜ大河ドラマはつまらなくなったか

本文よりもコメントの方がおもしろかったので抜粋します。

大河ドラマって見る人って、北島三郎ショーを見に行く人種とほぼイコールじゃないでしょうか。要するに、都会の人間やいい若いもんが見るような代物ではないと思いますね。NHKに受信料を払っている立場からすると、あんなものに無駄なカネをかけるぐらいなら、受信料を下げて欲しいね。

そもそも時代劇なのに現代言葉使いで有る事に抵抗を感じるのは私だけでしょうか?
それがし、そこもとと言わなくなってから時代劇は観なくなりました。
物語を作る以前の時点で脚本家タレントの勉強が足りないのではないでしょうか?
政治思想より力不足を感じる。

日本人が歴史を学び「愛国心を持つ」のは嫌、だけど歴史ドラマはやりたい。その矛盾が大河ドラマによく出ていると思います。歴史上の偉人がどのように国をまとめ難局を乗り越えたか、これをまともにやったら国民に愛国心が育まれるので、微妙にずれたことをやる。楠木正成を主役にどころか、大平記でさえ時期尚早と批判され同時代はこれ一本というのがこれを物語っております。

これらを読むと、今、大河ドラマというのがまったくひっかかりのない、誰にとっても魅力のないフォーマットとなってしまったことがよくわかります。

年配の往年の大河ドラマファン層にも、大河ドラマに興味のない人にはもちろん、右にも左にももちろん女性にも受けてない。みんなに受けようとしてつまらなくなるという典型的ダメパターンです。

個人的には歴史ドラマに興味のない層に媚びたってしょうがないと思うんですよね。といっても、NHKはどうしたらいいのか、まったくビジョンがないと思いますよ。昔の栄光で未だに多少なりとも権威がついちゃってるしね。

とにかく視聴者が見捨てると終わっちゃうのでがんばります。不作の年のワインみたくなってますが、天候次第で良作が期待できるワインと違って、大河ドラマは明日が見えませんけどね。ふふふ。

ではまた来週。アデュー!

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